美少年の危うい魅力に見惚れる…“ポスト・ティモシー・シャラメ”初主演作は妖しい香り
“南米のディカプリオ”や“ポスト・ティモシー・シャラメ”と評され、先日来日も果たしたアルゼンチンの新星ロレンソ・フェロが映画初出演にして主演を務めた『永遠に僕のもの』が8月16日(金)から公開される。このたび本作でロレンソが演じる主人公のカルリートスが、相棒のラモンと出会う重要なシーンの映像を独占入手した。
本作は1971年にアルゼンチン国内に衝撃を与え“死の天使”と称された連続殺人犯カルロス・エディアルド・ロブレド・ブッチをモデルにしたクライム青春ムービー。監督最新作『Pain&Glory(原題)』が第72回カンヌ国際映画祭で大絶賛を浴びたスペインの巨匠ペドロ・アルモドバルがプロデュースを務め、第91回アカデミー賞外国語映画賞のアルゼンチン代表作品に選出された。
このたび公開された映像では、カルリートスが転校先で出会ったラモンの荒々しい魅力に一目惚れし、彼の気を引くために喧嘩を売った後、校長室の前での2人のやり取りが映しだされている。少し間を開けてラモンの隣に腰掛けたカルリートスは、ふたたび喧嘩を売るような行動に出ながら、ラモンの強烈なパンチを讃える。
そして顔を近付け「あの時の君は、怒った女みたいな顔してた」と挑発的につぶやくカルリートスに、ラモンは苛立ちを覚えながらもその艶やかな表情に目を奪われていく。さらに去り際に投げキッスを送るカルリートスを、ただただ呆然と見つめることしかできないでいるラモン。2人の間に芽生えるのは友情なのか、それとも別の感情なのか…。
メガホンをとったルイス・オルテガ監督が「危うい魅力に惹かれた」と一瞬で虜になったことを明かすほどの、ロレンソの圧倒的なビジュアルと、そこから放たれる危険な香りのギャップによってミステリアスさが増幅している本作。このシーンの後、カルリートスとラモンの関係性はどのように変化していくのか。南米から届けられた美しくも妖しい才能を、是非とも劇場で目撃してほしい。
文/久保田 和馬