板尾創路が「母になる」宣言⁉注目バンドが担当する『おいしい家族』主題歌入り予告編が到着
第40回すばる文学賞佳作受賞、ndjc2015選出など、文学と映像の両分野にわたって才能を発揮する新鋭作家、ふくだももこ。その長編初監督作品『おいしい家族』が、9月20日(金)より公開されることが決定。さらにこのたび、本作の予告編の解禁とともに主題歌「みたいなこと」(yonige)の楽曲も解禁となった。
橙花(松本穂香)は東京で働くキャリアウーマンだが、仕事も恋もうまくいかない。息抜きもかね、母の三回忌にあわせて実家の離島に帰ると、なぜか父の青治(板尾創路)が母の服を着て生活しており、さらに「この人と結婚して家族になる」とお調子者の居候、和生(浜野謙太)を紹介。状況を受け入れられない橙花だが、人の個性を受け入れるおおらかな島の住人たち、様々な価値観を持つ人たちとの交流を通じて、次第に自分らしく生きることの大切さに気付いていく。
本作で長編映画初主演を務めるのは、話題の若手女優である松本穂香。亡き妻の服を着て暮らす父、青治役には多方面で活躍する板尾創路、青治のパートナーであり居候の和生は、浜野謙太が好演している。
予告編では、都会の生活に疲れ果てた橙花が実家に戻ると、父の青治から「父さん、母さんになろうと思う」と衝撃的な告白を受けるシーンが映しだされる。混乱する橙花の姿や、そんな青治を優しく受け入れる家族の和生、翠(笠松将)、ダリア(モトーラ世理奈)だが、青治にはある苦悩があった…。後半では、初解禁となった主題歌の「みたいなこと」が、離島ならではの穏やかな世界観に彩りを添えている。主題歌を担当したyonigeはふくだ監督、松本穂香と同郷の大阪出身で、au‟三太郎シリーズ”「笑おう」編の楽曲などで知名度を上げ、若者を中心に大きな注目を集めているアーティストだ。
一足早く本作を鑑賞したボーカルの牛丸ありさは、それぞれの個性を受け入れ合う世界観を「あなたの勝手にして欲しい。あなたの好きなようにして欲しい」というコメントで表現した。
予告編は、ふくだ監督が敬愛する西加奈子の「人間の美しさでなく、人間の歪さを肯定する作品です」というコメントで締めくくられている。さらに、西のコメントの解禁と併せて、本作の上映劇場で女優の伊藤沙莉、漫画家のおくやまゆか、モデルの村田倫子など多ジャンルの著名人のコメントが収められたコメントチラシの配布と、パネルの展示が随時行われる予定を発表した。また、7月4日発売の文芸誌「すばる」に掲載された小説版「おいしい家族」が単行本として、9月26日(木)に発売することが決定。
ふくだももこが文学、映像両方の分野からアプローチし、離島を舞台に新たな家族像を作りあげた本作。芸術の秋の季節、『おいしい家族』をとことん堪能してみてはいかがだろうか。
文/編集部