スイートは1泊200万円…ロイヤルファミリーやハリウッドスターが愛した5つ星ホテルがすごすぎる<写真23点>
夏本番ということで、海外旅行へ繰り出す人も少なくないはず。旅に出て思うのが、一度は高級なホテルに泊まってみたいということだろう。そんな願望をより高めてしまいそうなドキュメンタリー映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』が、現在公開されている。有名セレブにまつわるエピソードなど、とにかくすべてが規格外すぎる…!
1930年に創業。ニューヨークのマンハッタンに構えられ、スイートは1泊200万円(!)はくだらないという老舗5つ星ホテル「ザ・カーライル ア ローズウッド ホテル」に迫っていく本作。超高級ホテルをこよなく愛するセレブや従業員のインタビューから、このベールに包まれたホテルの秘密や様々なエピソードが明かされていく。
ウェス・アンダーソン作品の着想元にも!ユニークかつ美しいホテル
まず目を惹かれてしまうのが、内部や外装の美しい姿。絢爛豪華できらびやか…といった最新のホテルのような派手めなものではなく、大英帝国時代を感じさせるクラシックなインテリアや絵画が並び、美しいアールデコ様式の装飾が彩る空間は、歴代大統領や英国王室など、まさに本物のセレブに愛されてきたというのも納得の上品さ。
ウェス・アンダーソン監督が『グランド・ブダペスト・ホテル』(13)のインスピレーションを得たという、絵本作家のルドウィッヒ・ベーメルマンスが1年半かけたという絵が壁に描かれた、ホテル内のベーメルマンス・バーも目を引く。さらに『ハンナとその姉妹』(87)などでも使用されたマルセル・ヴェルテスの壁画が彩るカフェ・カーライルなど、遊び心にあふれた唯一無二の空間となっているのだ。
世界一豪華な顧客たち!あらゆるセレブが登場!
またこのホテルのすごさを感じさせるのが、本作で語られる顧客たちの豪華さだ。「まるで家にいるようにくつろげるんだ」と上機嫌にホテルへの思いを語るジョージ・クルーニーを筆頭に、ハリソン・フォード、ビル・マーレイといった俳優陣に加え、ソフィア・コッポラやウディ・アレンらの映画監督、さらにはナオミ・キャンベルやレニー・クラヴィッツなど、枚挙にいとまがないほど、あらゆるの方面のセレブリティたちが登場。
加えて、ウィリアム王子とキャサリン妃など、ニューヨークを訪れる時は常にカーライルに泊まるというロイヤルファミリーの貴重な滞在映像も収められており、それぞれの思い出の一部をスタッフがそっと教えてくれる一幕も。ホテルの抱える顧客のすごさには圧倒されてしまうことだろう。
マリリン・モンロー用の秘密の通路!?驚愕のエピソードたち
そして何よりインパクト抜群なのが、作品内で語られる驚くべきエピソードの数々。例えば、ダイアナ妃とマイケル・ジャクソン、そしてスティーブ・ジョブズが同じエレベーターに乗り込み、沈黙を破ったのがダイアナ妃が歌う「ビート・イット」だったという、にわかには信じがたいものも。
さらには、ケネディ大統領とマリリン・モンローが密会に使った部屋に通じる秘密の通路があった?といういわくつきのものや、今でも毎週月曜日はホテル内のカフェ・カーライルでウディ・アレンによるクラリネット演奏が行われており、『アニー・ホール』(77)でアカデミー賞作品賞・監督賞・ 脚本賞を受賞した際にも、授賞式の出席をライブ演奏を理由に断ったという驚きのエピソードまで。とにかく豪華な人物のとんでもない秘話が次々と飛び出してくるのだ!
これらのエピソード以外にも、常連になると枕にイニシャルが刺繍されるといった、人気の秘密となる驚くべき細やかな心遣いなども明かされる本作。もしニューヨークへ行く予定があるという人は、ぜひスクリーンで鑑賞して、一度足を運んでみてはいかがだろうか?
文/トライワークス