竹内涼真、スカウトキャラバンから見守った吉柳咲良の成長にしみじみ「感動しています」
仁科裕貴の同名小説を映画化した『初恋ロスタイム』(9月20日公開)の完成披露上映会が9月2日に新宿バルト9で開催され、板垣瑞生(M!LK)、吉柳咲良、竹内涼真、石橋杏奈、主題歌を担当した緑黄色社会、河合勇人監督が登壇。『天気の子』の凪役を演じた吉柳が、映像初作品としてヒロインに扮した本作。吉柳が撮影時に感じた緊張や不安を告白すると共に、事務所の先輩でもある竹内が吉柳の成長ぶりに感無量の面持ちを見せた。
本作は、時間が止まるという現象に遭遇した浪人生の青年(板垣)と、そのなかで出会った少女(吉柳)との恋模様を描く青春ラブストーリー。板垣にとっても映画初主演というメモリアルな作品となり、「これまで、いろいろな先輩たちの背中を見てきた。その役割を自分がやらせていただけるというのは名誉なことだし、素敵なことだと実感しながらやらせていただきました。映画って、全員で作り上げるものだなと実感する機会にもなった」と喜びを語った。
吉柳は「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン」で歴代最年少グランプリを受賞し、2017年にはミュージカル「ピーターパン」の10代目主演に抜擢されるなど、注目を集めている新進気鋭の15歳。「初映像作品で、映像作品の作り方もわからない状態。たくさんの方にご迷惑をおかけしてしまったかもしれないです」と口火を切った吉柳は、「撮影初日からどうなっていくんだろうと緊張や不安があった」と告白。「板垣さんをはじめ、たくさんの方々に助けてもらいながら、100パーセントの力を出し切ることができた」と力強く語った。
緊張のあまりに吉柳が言葉に詰まると「大丈夫、大丈夫」と励ましていたのが、同じ事務所に所属している竹内。竹内は「さくちゃん(吉柳)は、小学校6年生の時にホリプロに入って。スカウトキャラバンの最終オーディションを、僕は見に行っていた」そうで、「ひとり、イケイケな感じがした。かっこいいなと思っていた」と竹内の目から見ても吉柳の才能が光っていたという。さらに「共演したい人は『竹内涼真くん』って言っていたでしょ!こんなに早く実現してうれしい。感動しています」と笑顔を弾けさせ、「今日はこんなに肩なんて出しちゃって!びっくりしちゃった」と吉柳の衣装をいじると、吉柳は照れ笑いを浮かべていた。
ステージでは、主題歌を担当した緑黄色社会が、本作のために書き下ろされた主題歌「想い人」をアコースティックバージョンで生披露した。歌に聴き入っていた板垣は瞳を潤ませ、吉柳は大粒の涙を流した。竹内は「2人が涙をしたのは、やっぱり頑張ったから。撮影を乗り越えてきた気持ち、完成披露を迎えられた気持ちが高まったから」と2人の努力と成長を称えていた。
取材・文/成田 おり枝