綾野剛の優しさに杉咲花が感激！『楽園』完成披露で綾野も「またすぐ共演したい」とラブコール

ベストセラー作家、吉田修一の小説を映画化した『楽園』(10月18日公開)の完成披露試写会が9月5日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、綾野剛、杉咲花、佐藤浩市、片岡礼子、瀬々敬久監督が登壇。杉咲が「綾野さんが誕生日をお祝いをしてくださった」と撮影中に迎えた誕生日のエピソードを明かし、「プレゼントを2つもくださって！すごくうれしくて、本当に優しくしていただいた」と綾野の紳士ぶりに惚れ惚れ。綾野は「選べなかっただけです。どちらもいいなと思って、ご本人に選んでいただこうと思った」と照れ笑いを浮かべた。

本作は吉田修一の「犯罪小説集」を原作に、ある地方都市で起きた少女失踪事件をきっかけに交錯する人々の姿を描いたヒューマンドラマ。事件の容疑者として追い詰められていく青年を綾野、失踪した少女の親友を杉咲、Y字路に続く集落で孤立を深めていく男を佐藤が演じている。

共演シーンの多かった綾野と杉咲だが、綾野は「ずっとご一緒したかった。願いが叶った。授賞式でも何度かお会いしていて、ぜひご一緒したいですねと言っていた」と杉咲との共演は念願だったそう。「杉咲さんと同じベクトルに向かっていけたのは、いい経験でした。またすぐ共演したい」と語っていた。

杉咲は「綾野さんはすごく役柄に入り込まれる方なのかなと思っていた」と抱いていたイメージを話し、「現場ではあまりお話できないかなと思っていて、撮影の合間に綾野さんが座っていらしても、近づかない方がいいかなと思っていた」と告白。しかしながら「綾野さんが『花、横に座りなよ』と言ってくださって、映画と関係ない楽しい話もいっぱいしてくださった。撮影がお休みの日には、美味しいご飯にも連れて行ってくださった」と綾野の気さくな一面に触れたといい、「誕生日プレゼントを2つももらったのは初めてです。ありがとうございました」と声を弾ませていた。

また本作に特別な想いを抱いて臨んだというのが、片岡。「以前、脳出血で倒れて生死をさまよう時間があった。一生懸命に頑張りたいつもりでも、そういうことが起こるものなんだなと思った。身体の復活と共に映画に戻ることができた。(本作の)久子役をいただいて、体当たりの役だと思った。ちゃんとやり切れるか怖かったけれど、佐藤さんについて行って、監督の強い眼差しに応えられるように頑張って、今日ここに立てている」と胸の内を明かし、大きな拍手を浴びていた。

取材・文/成田おり枝