マット・デイモン×クリスチャン・ベール『フォードvsフェラーリ』ワールドプレミアで、”友情”アピール
アカデミー賞俳優のマット・デイモンとクリスチャン・ベールの初共演で話題となっている、2020年1月公開の『フォードvsフェラーリ』。実話をもとに、“ル・マン24時間耐久レース”で絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いた本作が、現地時間9月9日にトロント国際映画祭にてワールドプレミアを開催した。
カー・エンジニアのキャロル・シェルビー(デイモン)は、フォード・モーター社から常勝チームのフェラーリに勝ち、ル・マンで優勝するという使命を受けた。フェラーリを超える車の開発と同時に、優秀なドライバーが必要だったキャロルは、破天荒なイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(ベール)に目をつける。2人は立ちはだかる苦難を乗り越え、いよいよ1966年の“ル・マン24時間耐久レース”で、絶対王者エンツォ・フェラーリ率いるフェラーリ社に挑む…。
9月5日(現地時間)に幕を開けた、アカデミー賞の行方を占うと言われる第44回トロント国際映画祭。9日に開催された本作のワールドプレミアには、主演のデイモンとベールを始め、トレイシー・レッツ、カトリーナ・バルフ、ノア・ジュプ、ジョシュ・ルーカス、ジョナサン・ラパーリア、『LOGAN/ローガン』のジェームズ・マンゴールド監督ら、人気・実力共に一流のキャスト、スタッフが一堂に会し、レッドカーペット上でファンたちとのサインや記念撮影に応じた。その後行われたプレミア上映では、上映終了後、長いスタンディングオベーションが沸き起こり、本作の完成度の高さを世界に示すプレミアとなった。
本作に対し、アメリカの大手メディア、ウォール・ストリート・ジャーナルも「全編を通してスリル満点。退屈なシーンは一瞬たりと無い」と絶賛。エンターテイメント・ウィークリーでも「主人公2人の人間ドラマが非常にうまくまとめられており、脚本に非の打ち所がない」など、称賛が相次いでおり、本年度の賞レースでも注目を集めることは間違いない。
翌10日(現地時間)に行われた記者会見に出席したベイルは、「喧嘩をしてもなお、お互いを認め合っている、主人公2人の“友情”の描き方。そして、個性的で情熱溢れる人間性にとても惹かれるよ」と述べ、マンゴールド監督も「本作は“友情”が大きなテーマになっているんだ。車だけでなく主人公2人を中心にした人間ドラマに注目してほしい」と、同じく本作の魅力がカーレースだけではなく、“友情”の描き方にあると言及した。
不可能に挑む男たちの実話に、早くも来年度アカデミー賞有力と呼び声が高い本作。男たちの意地とプライドをかけた闘いがどのように描かれるのか、いまから来年の公開が待ちきれない!
文/編集部