映画初主演にCM初出演も!『万引き家族』の天才子役・城桧吏の急成長に注目
昨年、第71回カンヌ国際映画祭で日本映画として21年ぶりに最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督の『万引き家族』(18)で、軽犯罪を生業として生きる一家の息子、祥太役を演じ世界中から大きな注目を集めた城桧吏。先日9月6日に13歳の誕生日を迎え、さらなる活躍が期待されている彼が、このたびついに映画初主演を務めることが決定した。
その記念すべき作品となるのは、「小・中学生で知らない子はいない」と言われるほどの絶大な人気を誇り、累計発行部数は180万部を突破した、はやみねかおるの推理小説シリーズを実写映画化した『都会のトム&ソーヤ』(2020年夏公開)。“究極のゲーム”を作るために都会の様々な場所を舞台にデコボコ中学生コンビが推理と冒険を繰り広げていく物語で、城はどんな状況も切り抜けられるサバイバル能力を持つ中学2年生の内藤内人を演じる。
城は「小学校の時に図書室で借りて読んだことがありました。まさか内藤内人役に自分がなれるなんて思ってもいなかったので、とても驚き、とてもうれしく思っています」と主演に決まった喜びを語り、「初めて主演をさせていただくので、少し不安でドキドキですが、皆様の期待に応えられるように頑張ります」と意気込む。
メガホンをとるのは『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』『初恋ロスタイム』(ともに公開中)の河合勇人監督で、脚本を担当するのは「おっさんずラブ」を手がけた徳尾浩司。また、内人とバディを組む“学校始まって以来の天才”竜王創也役を誰が演じるのかはまだ明らかにされていないが、城が同世代の俳優とどんな化学反応を見せてくれるのか期待はふくらむばかりだ。
『万引き家族』では大人へと成長していく過程で“万引き”が正しい行いなのか苦悩し、葛藤する少年の姿を健気に演じきった城。その後もフジテレビ系列のテレビドラマ「グッドドクター」では喉に病を患った天才ボーイソプラノ歌手を演じ、NHK大河ドラマ「西郷どん」では西郷隆盛の息子・西郷菊次郎の少年期を演じるなど、その活躍ぶりは目覚しいほど。
さらに「損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社」が「SOMPOひまわり生命保険株式会社」へ社名変更をすることに合わせ、同社のイメージキャラクターに就任。9月12日に放送開始したテレビCMで、初めてのCM出演も果たした。ひまわり畑に佇む城が放つ、圧倒的な存在感とあどけなさの残る表情のギャップに、強い生命力を持つひまわりにも負けない力強い眼差し。彼の魅力が凝縮されたこのCMは必見だ。
すっかり『万引き家族』の時よりも大人びた雰囲気も漂いはじめ、子役からティーン俳優を代表するひとりへと着実に成長をつづけている城。今後も映画やドラマ、CMで彼の姿を見る機会が増えていくことは間違いないだろう。以前のインタビューではリリー・フランキーを目標の俳優として挙げ、アクション作品に出演したいという希望も語っていた城。これから彼がどのような作品と出会い、どのような俳優へと成長していくのか片時も目が離せない!
文/久保田 和馬