「京都国際映画祭2019」発表会見が開催!目玉は「牧野省三没後90年」プログラムの数々
前身の「京都映画祭」の伝統と志を引き継ぎ、2014年から行われてきた「京都国際映画祭」は、6回目となる今年もこれまで以上にパワーアップ。9月17日には、京都・よしもと祇園花月で開催概要発表会見が行われた。
まずはMCの千原せいじとKBS京都の平野智美アナウンサーが登壇し、“映画もアートもその他もぜんぶ”をテーマとしている京都国際映画祭が、今年も10月17日(木)〜20日(日)の日程にて開催されることを発表。
京都市の村上圭子副市長は「京都国際映画祭は文化の力を凝縮して、いろいろなことを伝えていく映画祭」であると話し、「一人でも多くの方に足を運んでいただき、一つでも多くの作品に触れていただければ」と期待を寄せた。
また今年のアンバサダーに女優の浅田美代子が就任。同映画祭総合プロデューサーの奥山和由は、「浅田さんはどちらかというとバラエティのイメージだったが、昨年の『エリカ38』がすばらしい演技だった。久しぶりにこんな悪い女を見たというほどすばらしすぎたので、ぜひとお声がけした」と明かした。
“映画部門”の紹介場面では、「日本映画の父と称される牧野省三の没後90年となる今年は、ありとあらゆる牧野省三学習をテーマにしていきたい」と話す奥山プロデューサー。代表作となるサイレント映画『雄呂血』(25)を現役最高齢の活弁士、井上陽一による活弁付きで上映、バラバラだった最古の『忠臣蔵』をデジタルリマスターでつなげた最長版を上映することなどを紹介した。
「牧野省三没後90年」スペシャルプログラムでは、中島貞夫監修による殺陣、ちゃんばらの実演なども行われ、氏の功績を讃えるそう。中島は当時の牧野の情熱についても言及し、「殺陣の中に象徴的に牧野省三さんの考え方が出ていると思う」と語った。さらに、深作欣二監督と中島プロデュースでマキノ正博監督の代表作『浪人街』(28)をリメイクするという、幻の企画にまつわる貴重な映像が発見され、『浪人街・予告編』としてスクリーンで初上映することも発表。
続いて“アート部門”発表では、京都国際映画祭アートプランナーのおかけんたが登壇。今年は「ありがたやぁ」をテーマに、ものが溢れている世の中、ありがたさとはなんなのかを問いかけるアートの展示を企画したと明かした。今回は大きく2つ、「プロレスdeアート」にて小学校でプロレスの試合をすること、もうひとつとして、SAYOKO HIRANO個展「いのちの音」という展覧会をおこない、今回は牧野へのオマージュ作品を制作することが発表された。
最後には、毎年大好評の、よしもと芸人が多数登場するプログラムについてなども紹介。観覧無料のお笑いステージイベントのほか、協賛社のブース・飲食出店で賑わう「きょうのひろば」やワークショップ、SDGsの取り組みなど、様々な企画が用意されていることが発表された。
京都国際映画祭についての詳細は随時ホームページで更新される。6回目を迎える京都国際映画祭は、今年も内容盛りだくさん。街をあげて盛り上がりを見せる同映画祭に、ぜひ足を運んでほしい!
文/編集部