鶴瓶、10年ぶり主演作で7キロのスピード減量!「綾野剛はお母ちゃんみたい」と暴露も
帚木蓬生の山本周五郎賞受賞作を笑福亭鶴瓶主演で映画化した『閉鎖病棟―それぞれの朝―』(11月1日公開)の完成披露イベントが9月26日に丸の内TOEIで開催され、鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、主題歌を務めたシンガーソングライターのK、平山秀幸監督が登壇。『ディア・ドクター』(09)以来、10年ぶりの主演を務めた鶴瓶が、「監督とは(昨年の)12月23日にお会いして、第一声『痩せてくれ』と言われまして。1月7日に7キロ痩せて(撮影に)入った」と約2週間でスピードダイエットをして撮影に挑んだことを明かし、「あれ、やってよかったな」と完成作に大満足の表情を見せた。
本作は長野県のとある精神科病院を舞台にしたヒューマンドラマ。死刑執行が失敗し生きながらえた秀丸(鶴瓶)、幻聴に苛まれるチュウさん(綾野)、DVが原因で入院する由紀(小松)。世間から遠ざけられながらも、心を通いあわせていた患者たちの日常に起こる殺人事件を描く。
平山監督から「出て」と綴られた手紙を受け取り、オファーを快諾したという鶴瓶。綾野も「平山監督が脚本を書かれたということもそうですし、今回、鶴瓶さんとがっつり共演できそうだったし、小松さんとも共演してみたいという思いがあった」と前のめりの姿勢で撮影に臨んだというが、「蓋を開けたら、すごい大変だぞと」と難役となったことを明かしていた。
プライベートでも親交があるという鶴瓶と綾野。綾野は「鶴瓶さんと僕という関係も(役柄に)踏襲していいのではないかと思えた。鶴瓶さんだからこそできたことがたくさんあった」と告白した。「鶴瓶さんもそうでしょ」と話を向けられると、鶴瓶は大きな笑顔を見せつつ「いろいろ教えられた。芝居に臨む姿勢が違う。そして性格が細かい。おばちゃんみたいな性格」と綾野の素顔を暴露。撮影現場でも料理を取り分ける綾野の姿があったそうで、鶴瓶は「『これ、食べて』とかね、『これはこうしたほうがええ』とかね。本当にお母ちゃんと一緒にいるみたい」と話して、綾野と会場を笑わせていた。
またこの日は、主題歌「光るソラ蒼く」を担当したKも駆けつけ、生歌を披露した。Kは「人の苦しみや痛みを治すのは、人の力、優しさだと強く思った映画。人と人が支え合ったり、人のパワーを感じる、人間味あふれる楽曲を作りたかった」と込めた想いを吐露。伸びやかな歌声を響かせると、鶴瓶は「ほんまにええ仕事した。68(歳)で、ええ仕事してるわ、俺」とご満悦の表情。小松も「心にジーンときました。すてきです」と感激しきりだった。
取材・文/成田 おり枝