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同時期デビューの中井貴一&佐藤浩市、『記憶にございません』の大ヒットをユーモラスに祝福

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同時期デビューの中井貴一&佐藤浩市、『記憶にございません』の大ヒットをユーモラスに祝福

9月13日に公開され、週末観客動員ランキングで3週連続ナンバーワンを獲得する大ヒットを記録中の三谷幸喜監督の最新作『記憶にございません!』(公開中)の「超大ヒット御礼!舞台挨拶」が11日、TOHOシネマズ日比谷にて開催。本作で記憶喪失になってしまう総理大臣を演じた中井貴一と、謎のフリーライターを演じた佐藤浩市が登壇した。

本作は、国民から嫌われ史上最低の支持率2.3%を叩き出した総理大臣の黒田啓介が、一般市民の投げた石が当たって記憶喪失になってしまうことから始まる。混乱を避けるために国民はもちろん家族にも記憶を失ったことを隠し、事実を知る秘書官たちに助けられながらなんとか日々の公務をこなしていく黒田だったが、次から次へと困難に直面することに…。10月11日までの公開29日間で、観客動員は230万人を突破。興行収入は29億円を突破している。

「本当にとんでもない時に、ようこそお越しくださいました。早く帰ったほうがいいですよ」と、台風が接近する最中に来場した観客への感謝をユーモアたっぷりに述べた中井は「大ヒット御礼舞台挨拶を2回やるというのは異例のこと。我々2人も戸惑っています」とコメント。また佐藤も「なんでここにいるのが三谷幸喜じゃなくて俺なんだよ」と笑いを誘い、「俺がいなくても三谷幸喜はいるはずだ」と言う中井に「三谷はいなきゃだめだろ!」と返すなど、テンポの良いやり取りで会場を大いに沸かせた。

リピーターが続出している本作について「本当にうれしいですね、僕はまだ1回しか観ていないんですけど」と明かした中井は、普段から自身の出演作を上映が始まってから観に行くようにしているとのことで「上映した次の日に観に行ったら、満員で入れませんでした」と、本作の混雑ぶりを告白。そして出来上がった作品を観た感想を聞かれると「ものすごい落ち込みました。僕が(公開するまで)観ない理由はそれで、最初に観ちゃったら反省してしまってみんなに観てくださいって言えなくなっちゃうんです」と語る。

すると佐藤は「反省するんだ!?」と目を丸くして中井を見る。「しないの?」と聞かれ「反省したことない。初号とかで観て、イケてるイケてる、OKOKみたいな」とあっけらかんと語る佐藤に「マジか!」と力いっぱいに驚く中井。しかし佐藤は「ただ今回の場合、喜劇はやっぱりキャストやスタッフと一緒に観るのはつらいんです。笑いどころがね、流石に自分で自分の映画観て笑うことができないのでね」と明かした。

そんな中、スケジュールの関係で来られなかった三谷監督からビデオレターが到着。「ビデオレターがおもしろかった試しがありません。だいたいみんな失笑して終わるパターンです。中井さん、佐藤さん、ご結婚おめでとう!」と、渾身のボケを披露する三谷の映像に会場は予想通り失笑に包まれる。それには2人も苦笑いを浮かべながら「バカじゃないの!?本当にお気楽でいいですね。僕たちもこれから幸せに歩んでいきますよ」「またやりやがってと思いましたね」と愛情たっぷりに辛辣なツッコミを入れる。

そしてMCから「お2人にそれぞれの印象をお聞きしたい」と言われると、中井は間髪入れずに「それは最初に出会った時の印象?どこから好きになったかとか?」と、三谷のビデオレターのボケに乗っかったコメントで笑いを誘い「結婚しようかなと思ったのは『壬生義士伝』の時かな」と告白。「デビューがだいたい一緒だったけど共演したことがなく、40歳過ぎて初めて共演した。いろんなものを理解して、芝居もわかってから共演できたことが良かったと思っていて、僕の中では佐藤さんがいることが役者を続けている一番の刺激であり、励ましでもある」とコメント。それには佐藤も「確かに…」と頷きながら「出会わなかったのは出会わなかっただけの理由があるし、出会った時は最良の時だと思えるものだった」と照れ笑い。2人の厚い信頼関係をのぞかせていた。

取材・文/久保田 和馬

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