成田凌、『カツベン!』の周防正行監督が全国行脚で300媒体の取材を受けたことに驚嘆!
『Shall we ダンス?』(96)や『舞妓はレディ』(14)の周防正行監督が、最新作『カツベン!』(12月13日公開)のキャンペーンで、全国47都道府県を回ってきた「周防正行の日本全国しゃべくり道中」がいよいよ最終の地に到着。その全国制覇修了式として、10月24日に東京、浅草寺の映画弁士塚前で、周防監督と主演の成田凌登壇による大ヒット出陣式が開催された。
6月12日の北海道を皮切りに、延べ134日間、合計300以上もの媒体の取材を受けたという周防監督は「なかなか全国で、地元のメディアの方々と直接お話する機会はないんですが、今回は、そこで活躍しているメディアの方が、こういう活動をされているんだなと実感できました。僕は、『カツベン!』というタイトルを付けた責任もあって、活弁とはなんぞやと、多くの人に知ってもらいたいと思って、しゃべり続けていました」。
成田は「300!」と驚き「聞いたことがない数です。監督自ら全国回っていただいたなんて。今日、僕が引き継ぐという式ですもんね。ちょっと叶わない部分しかない」と恐縮しながら、監督に感謝した。
成田が活弁を振るうシーンが、取材先で好評だったようで、周防監督は「成田さんは、活動弁士というしゃべり、話芸を感じ取ってくれていた。特に最後のほうで盛り上がる見せ場は、みなさんが『すごいですね』と言ってくださるんです。僕も成田さんの技術の上達ぶりに驚きました。よくこのレベルまで上げてくれたなと」と成田をねぎらった。
成田は「最初は本当にひどかったですから。練習し始めた時、部屋の空気が、2か月くらい地獄でした」と苦笑いした。
さらに、成田が舞台に上がり、大勢の前で話した感想について「気持ちいいもんですね。エキストラの方も、なにが行われるんだろう?と知らなくて。でも、その人たちの目の色が変わる瞬間ありました。改めて人前でやってみて、意外と届いているんだなと感じました」とうれしそうに語った。
『カツベン!』は、およそ100年前、映画が「活動写真」と呼ばれ、まだサイレントでモノクロだった時代を舞台にした人情喜劇。楽士の奏でる音楽と共に独自の“しゃべり”で物語を作り上げ、観客たちを映画の世界に誘う「活動弁士」を描く。
取材・文/山崎 伸子