あのぽっちゃりくんがイケメンに?『IT/イット』“ルーザーズ・クラブ”が中年集団になって帰還!<写真10点>
過去にも映画化されたスティーヴン・キングの人気小説「IT (イット)」。この作品を前後編の2部作で再映画化した完結編『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』が現在公開されている。負け犬の子どもたち“ルーザーズ・クラブ”の活躍が描かれた前作に続き、本作では大人になった彼らが登場。その変貌っぷりをチェックしていきたい!
恐怖のピエロ・ペニーワイズとの直接対決から27年、小さな田舎町デリーで再び連続児童失踪事件が発生してしまう。唯一街に残っていたマイクは、「“それ”がまた現れたら、必ず戻ってこよう」という27年前の約束を守るべく、昔の仲間たちに連絡。ルーザーズ・クラブの面々は再び顔をそろえることになるのだが…。
ルーザーズ・クラブのリーダー格で、弟を連れ去られた悲しい過去を持つ主人公ビル。吃音を抱え、どこか頼りない印象だった彼は、映画脚本も手掛けるベストセラー作家として街に舞い戻ってくる。ジェームズ・マカヴォイが大人版ビルを演じており、ひょろっとかわいらしかった姿は、イケメンおじさんに大変身。しかし過去に悩む影のある表情など、どことなく昔の面影も感じられる納得のキャスティングとなっている。
ビルとイイ感じの仲になっていたクラブの紅一点べバリー。暴力的な父との暮らしに怯える繊細な面と男勝りな強さを持っていた彼女は、大人になりアパレルブランドを経営する成功者に。特徴的なクルクル頭はストレートヘアーとなり、グッと洗練された大人べバリーにはジェシカ・チャステインが配役されている。はっきりとした目鼻立ち、大きな口などが似ているうえに、タフな雰囲気もそっくり。
そんなべバリーに思いを寄せていた太っちょ転校生のベンは、メンバーの中で一番の変貌を遂げている。有名建築家として成功を収めると減量にも大成功し、ぼっちゃり時代の見る影もなくスマートになっている。さらにどこか腫れぼったかった目元はぱっちり二重に、ボテっとしていた鼻も筋が通り凛々しいハンサムに!この変わりようには仲間たちもビックリ!?
メガネがトレードマークで、仲間が怯えていても軽口を叩いてしまう超お調子者のリッチーは、その性格を活かしてコメディアンとして活躍している。分厚いメガネによるギョロ目がかわいらしかった顔立ちは、ギョロギョロ感を残しながらも中年感が漂っていてリアルな月日を感じさせるビジュアルに。人気コメディ俳優のビル・ヘイダーが大人期を演じており、おちゃらけ感もバッチリだ。
さらに人種差別によるいじめや両親の死など辛い時期を経験し、表情に繊細さを帯びていたマイクは、痛みを乗り越えて、グッと精悍な頼れるおじさんの顔に。一方、母親に溺愛されていた、ビビリで神経過敏な喘息持ちの少年エディは、神経質そうな顔つきや困り顔はそのまんま!そしてユダヤ系の少年スタンリーはというと…。
ルックスの相似もさることながら、キャラクターのエッセンスを汲み取った絶妙なキャスティングとなっている本作。中年となったルーザーズ・クラブの面々の活躍をぜひスクリーンで観て、大人になったなぁとしみじみ感じてほしい!
文/トライワークス