ジュリアン・ムーア×渡辺謙×加瀬亮が存在感を放つ!『ベル・カント とらわれのアリア』新場面写真
1996年にペルーで発生した日本大使公邸占拠事件をヒントに、テロリストと人質の予期せぬ交流を描いた作家アン・パチェットの小説を、『アバウト・ア・ボーイ』(01)で第75回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたポール・ワイツ監督が映画化した『ベル・カント とらわれのアリア』が11月15日(金)から公開される。このたび、『アリスのままで』(14)で第87回アカデミー賞主演女優賞を獲得したジュリアン・ムーアと『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(19)に出演し、ミュージカル「王様と私」で第69回トニー賞にノミネートされた渡辺謙、そして『沈黙-サイレンス-』(16)など国際的活躍を果たす加瀬亮が共演する本作の新場面写真が到着した。
実業家のホソカワ(渡辺)は通訳のゲン(加瀬)と共に招かれた、南米某国の副大統領邸でのパーティを心待ちにしていた。ホソカワの会社の工場誘致を目論む主催者が、ホソカワの愛してやまないソプラノ歌手であるロクサーヌ・コス(ジュリアン)のサロンコンサートを企画したからである。現地の名士や各国の大使も集まり、美しいロクサーヌの歌声が流れたそのとき、突然、収監中の同志の解放を求めるテロリストたちが副大統領邸を占拠する。政府との交渉は平行線を辿るなか、ロクサーヌの歌がきっかけとなり、テロリストたちと人質たちの間に親子や師弟のような交流が生まれはじめる…。
このたび到着した新場面写真では、世界的オペラ歌手のロクサーヌが気品あふれる姿で歌唱する模様や、タキシードに身を包みロクサーヌを真剣に見つめるホソカワ、パーティを占拠したテロリストに慄くゲンなどが映しだされている。また人質という深刻な状況下でもチェスを楽しむロクサーヌとホソカワの姿は、10月9日に行われたジャパンプレミアに登壇した渡辺が、ジュリアンとの共演の印象を「非常にプロフェッショナル。劇中の役のとおり、彼女とも少しずつ距離を縮めていきました」と明かしたように、2人が心通わす重要な場面となっている。そして、敵対するテロリストの若い女性の髪をロクサーヌが優しく整える場面は、ワイツ監督が「映画の最初の部分では、キャラクターたちは敵対している。でも、彼らの違いは、経験や恋愛、音楽や死すべき運命を共有し合うことで徐々になくなっていく。彼らは互いに絆を結んでいく」と語るように本作のテーマを表した、こだわりのカットとなっている。
人の心を救うのは“力”ではなく、美しい芸術や温かな交流であることが伝わる感動のドラマを豪華キャスト陣によって紡ぐ本作が観るものの心に迫るのは間違いない。
文/編集部