鶴瓶、綾野剛にリバウンドいじられ「俺、主役やで!」丁々発止のやり取りで沸かす
帚木蓬生の山本周五郎賞受賞作を笑福亭鶴瓶主演で映画化した『閉鎖病棟―それぞれの朝―』の初日舞台挨拶が11月1日に丸の内TOEIで開催され、鶴瓶、綾野剛、小松菜奈、坂東龍汰、渋川清彦、小林聡美、平山秀幸監督が登壇。役作りのために7キロ痩せたという鶴瓶だが、この日は「ちょっと太りましたね」と告白。「舞台挨拶まで痩せたままを見せたいと思っていたんですが、1.4キロ増えた」と明かすと、綾野が「なるほど。意識の問題だと思います」とにんまり。鶴瓶が「なんでこんなにいじられなあかんの!俺、主役やで!」と返すなど、丁々発止のやり取りで会場を笑わせた。
本作は、長野県のとある精神科病院を舞台にしたヒューマンドラマ。死刑執行が失敗し生きながらえた秀丸(鶴瓶)、幻聴に苛まれるチュウさん(綾野)、DVが原因で入院する由紀(小松)。世間から遠ざけられながらも、心を通いあわせていた患者たちの日常に起こる殺人事件を描く。『ディア・ドクター』(09)以来、10年ぶりの主演を務めた鶴瓶は「10年ぶりということで、舞台挨拶もちょっと緊張します」と切りだし、「今日は『観に行きました』とぎょうさんメールが入った。本当にうれしかった」と喜びを口にした。
「スーツをスッと履こうと思ったら、入らなかった。ハムみたいになってます」と少々リバウンドしてしまった鶴瓶だが、「76キロまで痩せたんですが、いま落語のツアーがあって打ち上げばかりやっていまして。1.4キロ増えた。あかんの?」と逆ギレ気味。一方、「いつもは泣かない友人がこの映画を観て『泣いた』と言っていた。デトックス効果がある映画。鶴瓶さんはデトックスではなく、(体重が)増えた」と鶴瓶いじりが止まらない綾野は、「ブロッコリーを茹でて、ササミを茹でた」というストイックな朝を過ごしたことを明かしていた。
ステージでは、初日を祝って鏡割りを実施するひと幕も。小槌で酒樽を割ると出てきたのは、劇中のアイテムでもある“きんつば”。鶴瓶は「きんつばやろ!」、綾野も「デカすぎますよね」と驚き、楽しそうな笑顔でフォトセッションに応じていた。
取材・文/成田 おり枝