鬼才テリー・ギリアムの悲願がついに成就!『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が日本上陸

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鬼才テリー・ギリアムの悲願がついに成就!『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が日本上陸

昨年行われた第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾り、批評家から大絶賛を集めた『The Man Who Killd Don Quixote(原題)』が、『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』の邦題で2020年1月24日(金)より日本公開されることが決定。このたび本作のポスタービジュアルが解禁された。

『未来世紀ブラジル』(85)や『12モンキーズ』(96)などで知られるテリー・ギリアム監督が構想から30年を経てとうとう完成させた本作は、これまで9度に渡って頓挫した“映画史上最も呪われた企画”としても知られている。そのあまりの呪われぶりに、企画が頓挫するに至る過程を描いたドキュメンタリー映画『ロスト・イン・ラ・マンチャ』(02)が制作されたほどだ。

物語は仕事への情熱を失くしたCM監督のトビーが、学生時代に監督した映画「ドン・キホーテを殺した男」のDVDを手にすることから始まる。久しぶりに映画の舞台となった村を訪れたトビーは、そこで映画のせいで変わり果てた人々を目撃。そしてトビーは、ドン・キホーテを演じたことで自分が本物の騎士だと信じ込んでしまった靴職人の老人ハビエルに連れられるまま、奇怪な大冒険へと出発することに。

過去にジョニー・デップやユアン・マクレガーといった錚々たる俳優たちが予定されていた主人公のトビー役を演じるのは、『ブラック・クランズマン』(18)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたアダム・ドライバー。そしてハビエル役にはギリアム作品の常連俳優であるジョナサン・プライス。さらにステラン・スカルスガルドやオルガ・キュリレンコら国際色豊かな顔ぶれが集結。

解禁されたポスタービジュアルに記された「映画が、全てを狂わせる」というキャッチコピーは、劇中で1本の映画によって人生が変わってしまったハビエルやトビーだけでなく、ギリアム監督と本作が辿ってきた軌跡をも暗示させる。様々な困難に直面しながらも不屈の精神で何度も立ち上がり、ついに完成へと漕ぎついた本作。ギリアム監督のファンはもちろん、多くの映画ファンが長年待ち望んだその全貌を、とくと目に焼き付けてほしい!

文/久保田 和馬