甘酸っぱい思い出を暴露!?『その瞬間、僕は泣きたくなった』で主演を務めた佐野玲於&佐藤大樹を直撃
「『GHOSTING』には様々な映画の要素が“隠しネタ”的に盛り込まれているんです」(佐野)
――お互いの作品を観た率直な感想を教えてください。
佐藤「『GHOSTING』は、SF映画が大好きな洞内監督の趣味がたくさん反映されているんだろうなと思いました(笑)。玲於くん演じるバクがヒロインの子に1番好きな映画について尋ねるシーンで『俺も好きだよ。2のほうが好きだけど』と言うセリフがあるのですが、これ絶対に『ターミネーター』シリーズのことだろうなと思って聞いてみたら、本当にそうだったっていう」
佐野「そう、あそこのシーンは『ターミネーター』のこと指しているんだよね。最後バクの携帯に表示される電話番号も『バック・トゥ・ザ・フューチャー』から着想を得ているし、ほかにも詳しく話せないけど、『GHOSTING』にはいろんな映画の要素を盛り込んだ“隠しネタ”的な部分を見つける面白さもあるんです。あと、大樹が出演した『魔女に焦がれて』は、今回のCFPで唯一学校を舞台にした作品ですよね。大樹が演じた雅人は余計なセリフは一切ないのに、目線や表情だけで彼の気持ちを23分間という短い時間のなかで表現できていたのがすごいなと思いました。話の内容もありふれた高校生活を描いているように見えて、そのなかにファンタジックなところもあって楽しかったです」
――それぞれが演じたバク、雅人という人物についてどう捉えていますか?
佐野「バクは大切な人を助けられなかった悲しみからトラウマを抱え、彼のなかではその事件が起きた10年前で時間が止まってしまっているんです。でも、バクみたいに年齢が20歳に近づいてくると、普通の人でも、身近な人や大切な誰かを失うことも経験するじゃないですか?実際に僕もバクみたいな経験を味わったことがあるので、役に共感する部分は多かったです」
佐藤「僕が演じた雅人は中学時代に好きだった女の子に告白して以来、その子と気まずい関係のまま高校3年生になってしまった不器用な男の子なんですが、普段の自分とかけ離れ過ぎていて共感できる部分は正直なかったですね。『そういえば昔クラスにこんな子もいたな』というのが、僕から見た雅人の印象。なので、彼の人物像を捉えるのは難しい作業でした」
「中学時代、本当に好きな子のために好きじゃない子と付き合いました」(佐藤)
――佐藤さんが出演された『魔女に焦がれて』の内容にちなんで、中高時代の甘酸っぱい恋の思い出があれば教えてください!
佐藤「中学3年の時、2人の女子に同時に告白されたことがあって、本当は好きじゃないほうの子と付き合いました。というのも、その2人が親友同士で、僕が本当に好きだった子は大人しくて優しい子だったんです。だから、本当に好きな子ともし付き合ったら、その2人の仲が悪くなっちゃうかなと思って。だから甘酸っぱいというより、苦しい思い出ですかね(笑)」
――2人から同時に告白されるとはすごいですね!最大のモテ期はいつだったんですか?
佐藤「中2がたぶん1番のモテ期でした。高校時代もまあ…モテたほうなのかな(笑)」
「10年前はダンスにのめり込んでいたから、こうして映画に出るなんて想像してなかったです」(佐野)
――『GHOSTING』ではバクが2009年に亡くなってしまいますが、佐野さんご自身は2009年当時なにをしていましたか?
佐野「中2くらいの時ですね。ダンスに明け暮れていて、部活には入っていませんでした。おまけに学校もちょこちょこサボったりして、地元の中野ブロードウェイでよく遊んでいました(笑)」
――作品の内容にちなんで、佐野さんが1番好きな映画は?
佐野「すごく迷うけど、最近だと『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』です。クエンティン・タランティーノ監督の作品は大好きで全部観ているのですが、今回もすごくおもしろかった。これは観ないとダメですよ!」
取材・文/近藤加奈子