キャサリン妃にお似合い!“ロイヤル・ブルー”のファッション・ヒストリー
明るい笑顔とエレガントな装いで、世界中の人々を魅了してやまないキャサリン妃。どんな色でも着こなし上手だが、鮮やかな青をまとうたびに、メディアには「ロイヤル・ブルーのキャサリン妃」の見出しが躍る。
英国旗にも使われている “ロイヤル・ブルー”(濃いめで明るい青)は英王室を象徴する色であり、キャサリン妃の登場と共に注目を集めた色でもある。
“ロイヤル・ブルーのキャサリン妃”の鮮烈デビューは、9年前の11月16日、セント・ジェームズ宮殿で開かれた婚約会見に遡る。ウィリアム王子とフォトコールに現れたキャサリン妃は、光沢のあるブルーのミディ丈ワンピース“リトル・ブルー・ドレス”で会見に応じ、その姿は一瞬で世界を駆けめぐった。
ロングスリーブに深めのVネック、キャサリン妃の細いウエストを強調したワンピースは、イギリスのブランド、ISSAの品。婚約会見が報じられるや否や、同ブランドには1100件ものオーダーが舞いこみ、スカーレット・ヨハンソンやキーラ・ナイトレイ、ジェニファー・ロペスなど、多くの有名人も顧客となった。一躍有名となったISSAだが、当時は従業員わずか25人の小規模な会社。そのため竜巻のような“キャサリン妃効果”に対応しきれず、数年後にはブランド売却という皮肉な結果を迎えたそうだ。
この会見でキャサリン妃が着けていた婚約指輪は、チャールズ皇太子が故ダイアナ妃に贈ったブルーサファイア。キャサリン妃愛用のこの指輪もまた、“ロイヤル・ブルー=キャサリン妃”の印象を強めたアクセサリーだ。
キャサリン妃が次に同色のドレスで登場したのは2012年3月、サフォーク州の州都に建てられた小児ホスピスのオープニングセレモニーだった。初めてスピーチを行う重要な場でも、キャサリン妃は鮮やかなブルーのミディ丈ドレスをチョイス。ハイストリート・ブランド、Reissのボディコンワンピースは、139ポンド(約2万円)とお手頃価格だったうえ、なんとキャサリン妃の母、キャロルさんからの“おさがり”だったことでも話題となった。このドレスは、キャサリン妃婚約の数か月前、ロイヤル・アスコット会場でキャロルさんが着ていたものだったそうで、いまに続くキャサリン妃の着回し、倹約志向もうかがえる。
ボディコンシャスなブルードレスを着こなしてきたキャサリン妃は、第1子のジョージ王子出産後、わずか半年で持ち前のスタイルに完全復帰。2014年2月にロンドン市内の高校を訪問したときは、イギリスのブランド、L.K.Bennettのロイヤルブルー・ワンピースで、以前にも増してスリムな体型を披露した。
ワンピースだけでなく、イブニングドレスで“ロイヤル・ブルー”を着こなしたこともある。2016年4月、ムンバイで行われたボリウッド・ガラに出席したキャサリン妃は、鮮やかな青のイブニングドレスで登場。会場に集ったボリウッド女優たちを前に、まったく引けを取らない華やかさを見せつけた。このきらびやかなドレスは、英国のファッションデザイナー、ジェニー・パッカムの作品で、ビーズが手縫いで施された美しい生地はインド製だったとのこと。ドレスを通じて訪問国への敬意を示すと共に、自国ブランドのアピールも忘れず、王室外交に貢献したようだ。
同年6月、チャリティ団体「スポーツエイド」の40周年記念行事に出席したキャサリン妃は、珍しく肩をのぞかせたイブニングドレスで登場。きりりとしたロイヤル・ブルーが、ボディラインの美しさをより際立たせていた。
キャサリン妃最新のロイヤル・ブルーは、今月7日に着用したフレアワンピースだ。この日のキャサリン妃の訪問先は、緊急災害をサポートするチャリティ団体の創立記念行事。2017年にロンドン市内で発生し、死者70名を出した大火災を受けての団体設立、そして英国の戦没者追悼月間でもあったことから、シンプルなブルー・ドレスを選んでTPOに合わせていた。
英王室を象徴する色だけあり、青はエリザベス女王の最も好きな色だという。女王の衣装はブルーが3割近くを占めているそうで、もちろんロイヤル・ブルーファッションも安定感抜群だ。一方、ウィリアム王子やジョージ王子がカジュアルに着るとキュートに、ネイビーを選ぶことの多いメーガン妃がロイヤル・ブルーをまとうと新鮮に見える。
とは言えやはり、ロイヤル・ブルーはキャサリン妃にとてもお似合いの色。年齢を重ねるごとにますます気高く、凛とした青を見せてくれるに違いない。
UK在住/シャオ