神木隆之介からの挑戦状に“クイズ王”たちが挑む!『屍人荘の殺人』原作者も参加の試写会開催
2017年の「週刊文春ミステリーベスト10」や2018年の「このミステリーがすごい!」、「本格ミステリ・ベスト10」と国内主要ミステリーランキングで1位を獲得し、さらに第18回本格ミステリ大賞を受賞した「屍人荘の殺人」が神木隆之介、浜辺美波、中村倫也の共演で映画化され、12月13日(金)から公開される。このたび、本作の公開に先駆け、原作者の今村昌弘と「クイズ王」総勢30名を招いた試写会とトークイベントが行われた。
神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲(神木)と明智恭介(中村)は、ある日、2人の前に現れた剣崎比留子(浜辺)の誘いにより奇妙なことが立て続けに起きているロックフェス研究会の合宿に参加することになる。合宿先のペンション「紫湛荘(しじんそう)」に向かった3人だったが、そこで死因もトリックもすべててが前代未聞の連続殺人事件に遭遇する…。
このたび原作者の今村昌弘と、有名クイズ番組の優勝経験者や超高学歴のクイズ研究会のメンバー、そのOBたちなど総勢30名の「クイズ王」が集結した本作の試写会とトークイベントが行われた。
試写会後、”謎の作り手”の今村が登壇すると“謎の読み解き手”であるクイズ王30名とのトークイベントがスタート。冒頭、前職の放射線技師の仕事をしながら小説家になるべく、働きながら小説を執筆したという今村のミステリー作家への道のりが明かされ、そういった経験から「仕事は簡単にやめないほうがいい」と今村が提言すると、クイズ王たちからは深くうなずく様子も。
さらに、「いつもどのように作品の中のトリックや謎を考えているか」という質問がでると「最終的には、自分で苦しんで捻りだすんですが、画用紙にいろいろと書きだして、あれでもない、これでもないと考えたりします。そのなかで、名作を読んで、こういうのをやってみたいな、というところにも影響を受けます。自分の作りたいものをはっきりと認識するのが大切です。今回も“密室がやりたい、でも、やりつくされている、どうしよう?”というところからスタートしました」と今村のアイデア創出方法に、クイズ王たちは終始聞きいる姿をみせた。
あわせて、今村は「以前、僕の『屍人荘の殺人』のサイン会に来てくださった方のなかで、クイズをしている方がいらっしゃり、その方が“大会に出場した時のウイニングアンサーが先生の作品だった!”と言ってくださった方がいたんです!どうやら、冒頭の文章でどの作品かを当てるという問題だったみたいなのですが、“カレーうどん”の、“カレーう”で当ててくださったみたいで。僕でもわからないぞ、と思い、本当にクイズ王ってすごいなと。発売されたばかりの僕の作品まで知ってらしゃるのかと」とクイズ王との思わぬエピソードを披露し、また自身も大ファンだという、クイズをメインに取り扱うWebメディアのQuizKnockに所属する高松慶が会場にいるのを知ると、「“密室”か“アリバイもの”のクイズを作って欲しい!」とリクエストして会場を盛り上げた。
加えて、人気クイズ番組「タイムショック21」や「アタック25」で優勝経験があり、現在はアプリゲームやクイズのイベントの開催などを手掛ける石野将樹からは「原作をすでに読んでいたのですが、トレンドのものがとりいれられていて、テンポもよく読みやすかったです。映画だと、コミカルな要素が足されていて、すごくお正月映画らしくていいなと思いました!すごくおもしろかったです」と太鼓判が押されるなど、終始和やかなトークが繰り広げられた。
そして残念ながら会場に駆けつけることができなかった神木から、なんとサプライズでクイズの挑戦状がVTRで届き、会場のボルテージはますますヒートアップ。神木は本作でホームズを自称する明智とコンビを組む葉村を演じることにちなみ、「コナン・ドイルのシャーロックホームズシリーズでホームズとワトソンが初めて出会う場所はどこでしょうか」というクイズが出題されると、クイズを読み終える前に「聖バーソロミュー病院!」と回答され、さらにはディティールまで答えるなど、クイズ王たちの知識量に今村も驚く様子をみせた。
最後に今村は「映画『屍人荘の殺人』を純粋に楽しんで欲しいです。そこを入り口に小説も楽しんでもらえたらなと思っていますし、小説で楽しんでもらえるようにするのが小説家としての自分の役割だと思っています」とコメントし、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
試写会に参加した多くのクイズ王たちが「驚いた!」と感想を述べるなど、日本最高峰の“謎の解き手”たちをも驚かせた本作。豪華キャスト陣とスタッフが贈るこの冬最大の謎をぜひ劇場で目撃してほしい!