悩める手紙は年間5000通!恋愛相談はジュリエットの秘書に
恋愛悲劇の古典「ロミオとジュリエット」の舞台として名高いイタリア北部の都市ヴェローナ。この地にはジュリエットのモデルになった娘の邸宅・ジュリエットの家があり、現在も多くの観光客が訪れる名所となっている。この家に世界中から毎年5000通にも及ぶ愛相談の手紙が届けられているのをご存知だろうか?
手紙は永遠の愛を貫き通したジュリエットに宛てられたもので、しかも、その一通一通に返事が書かれているというから驚きだ。返事を書いているのは、1972年に設立された「ジュリエットクラブ」という団体に所属するボランティアの女性たち。ジュリエットの秘書と呼ばれる彼女たちは、イタリア語だけでなく、英語やドイツ語、フランス語、さらには日本語にも堪能で、世界各地から寄せられた全ての手紙と電子メールに返答している。現在、15人の女性がスタッフとして参加しており、珍しい言語で書かれていたり、点字で届いた手紙にも返事を出している徹底ぶりには脱帽させられる。
そんな実話をモチーフにしているのが、5月14日(土)より公開となる映画『ジュリエットからの手紙』だ。ヴェローナにあるジュリエットの生家を訪れたアメリカ人女性のソフィ(アマンダ・サイフリッド)がジュリエットクラブと出会い、50年前に書かれた恋愛相談の手紙を見つけたことで、50年前の初恋をたどる旅に出る姿が描かれる。実際にヴェローナのジュリエットの家でロケが行われ、中庭の石壁に貼られた数多くの手紙“ジュリエット・レター”も劇中のキーポイントとして登場する。他にもイタリア各地の名所で撮影が行われているので、さわやかな恋物語と、ちょっとした観光気分も楽しめるはずだ。
ジュリエットクラブに届く手紙は今も増え続け、本作が全米公開された際には、その反響で通常の約8倍となる4万通もの手紙が届いたとか。恋に悩む女性の思いはまさに万国共通。あなたも恋の悩みを抱えているなら、思い切ってジュリエットの秘書に相談してみるのも良いだろう。【トライワークス】