マット・デイモンが『フォードvsフェラーリ』の魅力を熱弁!「優れた負け犬のストーリーだ」
第92回アカデミー賞の前哨戦の一つ、第24回サテライト賞で作品賞を含む最多5部門を受賞し、今期賞レースの主役候補の一角として注目を集めている『フォードvsフェラーリ』が1月10日(金)より公開。このたび本作でクリスチャン・ベイルと共にダブル主演を務めたマット・デイモンが、自身の役柄について語るコメントが到着した。
1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対的王者フェラーリに立ち向かった男たちの奇跡のような実話を描いた本作。気鋭のカーデザイナーのキャロル・シェルビーはある日、フォード・モーター社からル・マンでフェラーリ社に勝てる車を作って欲しいという依頼を受ける。かつてル・マンで優勝した経験を持ちながらも、心情病によりリタイヤした過去を持つシェルビーは、破天荒な一流レーサーであるケン・マイルズのもとへと向かうことに…。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97)で盟友ベン・アフレックと共に第70回アカデミー賞脚本賞を受賞し、同作や『オデッセイ』(15)など、これまでに3度アカデミー賞の演技部門にノミネートされているデイモン。彼が本作で演じるのは“フェラーリに勝つ”という一世一代の使命を託されるカーデザイナーのキャロル・シェルビーだ。
「彼は優秀なレーサーで、頂点を極めていた男だ。だけど心臓の異常が理由で、彼は愛するものを失うこととなった。だから彼は忘れ去られた存在になる寸前にいて、車を人に売りつけようと頑張るただの男になりかけている」と、シェルビーが置かれていた状況について明かすデイモン。
そして「だからフォードが差し出したこの機会は、彼にとって一生に一度のチャンスだったんだ。といっても、彼にとってのリスクの大きさはマイルズにとってと同じようにとても大きかった。この挑戦は、2人の人生にとって大きなターニングポイントだったと思う」と、この無謀な試みがシェルビーにとって再びレース界の頂点へと上り詰めるチャンスであり、同時にレースの現場で生き残るための唯一の手段だったことを語った。
さらにデイモンは本作について「これは優れた負け犬のストーリーだ」と表現。「この作品を観ると、前向きな気分になれる。“希望に満ちた友情物語”がそこにあるからね。それに、男たちが協力しあって夢を叶えようとする努力の物語でもあるんだ」と本作の魅力を熱弁。是非とも劇場の大スクリーンで熱い友情の物語を目撃し、2020年最初の感動を味わってほしい!
文/久保田 和馬