犬鳴トンネル、ブレアの森…絶対に行ってはならない最恐スポット映画5選

コラム

犬鳴トンネル、ブレアの森…絶対に行ってはならない最恐スポット映画5選

怪しげな場所に足を運び入れてしまい、取り返しのつかないことに…という展開はホラー映画のお約束であり、古今東西、様々な映画で描かれてきた。そんな数々の映画の中からとにかく最恐なスポットが登場する作品を5本取り上げていきたい!

【写真を見る】福岡県に実在する心霊スポットを舞台にした『犬鳴村』が怖すぎる!
【写真を見る】福岡県に実在する心霊スポットを舞台にした『犬鳴村』が怖すぎる![c]2020 「犬鳴村」製作委員会

福岡県に実在する心霊スポットで起こる惨劇…『犬鳴村』

絶対に近づいちゃダメ!な最恐スポットを描いた映画たち(『犬鳴村』)
絶対に近づいちゃダメ!な最恐スポットを描いた映画たち(『犬鳴村』)[c]2020 「犬鳴村」製作委員会

まず紹介したいのは、2月7日(金)より公開される『犬鳴村』だ。「呪怨」シリーズの生みの親である清水崇が監督を務めているという時点ですでに恐ろしい本作。九州に実在する“日本最恐の心霊スポット”旧犬鳴トンネルの先にあるとされ、日本政府の統治が及ばず、立ち入ったものは決して戻ってこれないという集落“犬鳴村”にまつわる都市伝説を題材としている。

電話ボックスってもうそれだけで怖い…(『犬鳴村』)
電話ボックスってもうそれだけで怖い…(『犬鳴村』)[c]2020 「犬鳴村」製作委員会

奇妙なわらべ歌を歌いながら狂ってしまった女性、行方不明になる兄と弟、繰り返される不可解な死…。臨床心理士の奏(三吉彩花)の周りで、奇妙な出来事が次々と起こっていく。それらが犬鳴トンネルとつながっていることが判明すると、謎を突き止めるため奏は、トンネルの中へと向かうが、そこで決して踏み込んではいけない暗い歴史の真実を知ることに…。

トンネルの先で彼らを待ち受けているものとは?(『犬鳴村』)
トンネルの先で彼らを待ち受けているものとは?(『犬鳴村』)[c]2020 「犬鳴村」製作委員会

いわくつきの土地を題材にした作品ならではの全編を通して漂い続ける鬱蒼としたおどろおどろしい雰囲気、思わず目を細めたくなるような恐怖をあおる演出(明るい場面でも油断はできない…!)、気味の悪すぎる死の描写など、じわじわと効いてくる恐怖はさすが清水監督。作品を観ればあまりの恐さに、興味本位でトンネルに近づこうなんて絶対に思わないだろう。

惨殺事件現場の廃ホテルに訪れるさらなる恐怖…『輪廻』

清水崇監督が、前世をテーマに過去と現在の因縁を描いた『輪廻』
清水崇監督が、前世をテーマに過去と現在の因縁を描いた『輪廻』[c]2005「輪廻」製作委員会

清水崇監督作からもう1本。とある廃ホテルを舞台にした『輪廻』(05)を紹介したい。35年前に大量殺人事件が起きた群馬県のとあるホテルを舞台に、その事件を題材とした映画の撮影現場で起こる恐怖を、輪廻転生というテーマと共に描いていく。

昭和45年、群馬県の観光ホテルで大学の法医学教授・大森が自分の幼い娘と息子を含む11人を無差別に殺害するという事件が発生。大森は犯行直後に自殺したため動機は不明となっていた。それから35年、映画監督・松村(椎名桔平)は、この殺人事件の映画化に執念を燃やし、新人女優の渚(優香)を主役に抜擢する。しかし、渚は役が決まったころから見知らぬ少女の幻影と赤い屋根のホテルの夢に悩まされ、自身が事件の被害者である少女の生まれ変わりでは?と思うように。そしてホテルに入ると事件の様子がフラッシュバックしていく。

凄惨な事件の描写や『シャイニング』(80)のようなホテルならではの不気味さ、優香のスクリームクイーンっぷりなど映像の怖さもさることながら、やはり衝撃的なのは過去と現在の因縁が明らかになる物語の結末。思い返すだけでもゾッとしてしまうような後味は格別だ。

舞台は韓国にある“世界七大禁断の地”の廃病院…『コンジアム』

『犬鳴村』同様に、実在する場所を題材にした作品である韓国映画『コンジアム』(18)も超恐ろしい1作だ。2012年にCNNによって世界7大心霊スポットにも選出された廃病院のコンジアム精神病院を舞台に、忌まわしい場所に足を踏み入れた若者たちに降りかかる悲劇を描いている。

YouTubeで恐怖動画を配信する人気チャンネル“ホラータイムズ”の面々は、有名心霊スポット・コンジアム精神病院からのライブ中継を計画。深夜0時に捜索を開始し、アクセス数が順調に伸びる中、怪現象が次々と起き、そしてメンバーは“402号室の呪い”に触れてしまう。

本作は、POV (主観)形式で撮られたメンバー視点の映像をはじめ、恐怖に怯える生々しい表情を捉えたものなど、6タイプ19台のカメラを駆使して作られており、臨場感が抜群。2000年代以降、長らく停滞していた韓国ホラー界に新たな活路を拓いていった作品であり、その恐怖もケタ違いだ。

魔女の森で発見されたカメラの映像には…『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』

6万ドルという低予算のインディペンデント作品ながら、全世界で2億4,800万ドルという大ヒット記録を叩き出した『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)もまた、いわくつきの場所で起こる出来事を題材にしたホラーだ。

本作は、伝説の魔女ブレア・ウィッチを題材としたドキュメンタリー映画を撮ろうと森に立ち入った3人の学生が消息を絶った事件から1年後に発見された彼らの映像を、編集して映画化したもの。彼らが撮影した映像視点で、夜中に響く謎の声や、目が覚めるとテントの周りに積み上げられた石など、彼らが森の中で体験した恐怖や謎に満ちた結末が淡々と記録されている…。

ということを設定としたファウンド・フッテージもので、派手な映像ではないものの、森の不気味さや確実に何かが起きているという静かな怖さがムンムンと漂っている。低予算で制作できるがゆえにいまや無数にあるPOVのファウンド・フッテージ・ホラーのブームを巻き起こした金字塔的作品だ。

あれ?この町なんか気持ち悪い…『ゲット・アウト』

普通の町だと思っていたら…というシチュエーションを描いた『ゲット・アウト』
普通の町だと思っていたら…というシチュエーションを描いた『ゲット・アウト』[c] 2018 Universal Studios. All Rights Reserved.

そして最後に『ゲット・アウト』(17)を取り上げたい。いわくつきの場所に足を運び入れるこれまでの作品とは趣向が少し異なり、普通の場所かと思って足を運んだらなんかヤバかったという町を舞台に、主人公に襲いかかる恐怖を描いている。

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家に招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるが、黒人の使用人がいることや、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃したことで妙な違和感を覚える。そして翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに多くの友人が集まるが、そこには白人ばかりで居心地の悪さを覚えるのだが…というストーリーが展開していく。

とにかく何を語ってもネタバレになってしまうのだが、人種差別という社会的なテーマをホラーという形の恐怖として描いた他に類をみないようなオリジナリティにあふれている。何よりも怖いのは人間…ということを再確認させる傑作だ。

文/トライワークス

呪いに翻弄される姉妹の運命に絶句…『樹海村』予告編をチェック


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