高良健吾、鈴木杏共演で贈るラブストーリー『軽蔑』が完成

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高良健吾、鈴木杏共演で贈るラブストーリー『軽蔑』が完成

芥川賞作家・中上健次の最後の長編小説を映画化した『軽蔑』(6月4日公開)の完成披露試写会が5月22日、早稲田大学大隈大講堂で開催され、出演者の高良健吾、鈴木杏、廣木隆一監督、そして中上の長女であり小説家の中上紀が舞台挨拶を行った。

本作は、夜の街で自堕落な生活を送る男と歌舞伎町でダンサーとして生きる女が、様々な困難を乗り越えて愛し合う姿を描いた壮絶なラブストーリーだ。劇中で、博打に溺れ、借金を繰り返す破滅的な主人公・二宮一彦(カズ)を演じた高良は、「映画のポスターには“世界は2人を、愛さなかった”と書かれていますが、多くの皆さんに見ていただいて、この映画を愛してもらえてすごく嬉しいです」と、映画が完成した喜びを語った。また、役を演じるうえで気をつけた点について聞かれると、「監督からは芝居のうまさよりも『僕が演じることで何を生み出すことができるか?』ということを追求するように言われました。カズという人間そのものになりきり、その場にいるよう心がけました」と独自の方法で役柄にアプローチしていたことを明かしてくれた。

一方、カズと惹かれ合うダンサー・真知子を演じた鈴木は、完成披露の日を迎えられた喜びに涙ぐみながら、「この作品に関われたことで、役者としても、人間としても成長することができました。大勢の方にご覧いただいて本当に嬉しいです」とコメント。続いて、激しいポールダンスや官能的なベッドシーンなど、ハードな芝居に挑戦したことについて聞かれると、「台本をいただいた時から、この役の大変さはわかっていました。でも、一度読んだだけで、真知子という女性にほれ込んでしまって。何としても彼女を演じたくて、こちらから『是非やらせてください』とお願いしたくらいです」と、出演を決意した理由についても語ってくれた。

また、廣木監督は「ふたりとも全力で取り組んでくれて。現場では、演出している僕自身も感動しながら芝居を見ていました。劇中にふたりがさりげなく手をつなぐシーンがあるんですけど、ここは本当に格好良く撮れていますよ。健吾君と杏ちゃんが主役を演じてくれて、本当に良かったです」と、ふたりの演技を大絶賛し、来場者にも「皆さんにご覧いただけて、ようやく『軽蔑』は完成を迎えました。僕たちのハートの詰まった見どころ満載の映画ですので、大勢の方に見ていただけると嬉しいです」と、作品完成の喜びとお礼の言葉を語り、会場は盛大な拍手に包まれた。

これまでも『余命1ヶ月の花嫁』(09)や『雷桜』(10)で、一筋縄ではいかない愛の行方を描いてきた廣木隆一監督が放つ渾身作『軽蔑』。主演のふたりはもちろん、演技派俳優が多数そろって贈る衝撃の物語は、是非スクリーンで体感してほしい。【六壁露伴/Movie Walker】

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