“観たら死ぬ”…!?世界各地で惨劇を起こした呪いの映画『アントラム』とは?
「この映画を観たら死ぬ…」。どこかで聞いたことがあるような設定のホラー映画が、この世に“本当に”存在することをご存知だろうか?その名も『アントラム』。1970年代に撮影された作品で、呪われた映画として封印されてきた。そんな様々ないわくを残す本作に迫ったドキュメンタリー『アントラム 史上最も呪われた映画』が公開中なので、その恐ろしいエピソードを紹介したい。
これまで『アントラム』は、「観た者に不幸をもたらす」「恐すぎる」と噂され、“史上最も呪われた映画”という悪名と共に行方不明になっていた。ドキュメンタリー作家のマイケル・ライシーニとデビッド・アミトがそんな本作を追跡し続け、ついに幻の35ミリ・フィルムを発見。ノーカットの本編に関係者の証言を交え、『アントラム 史上最も呪われた映画』として世界中で公開されたのだ。
『アントラム』自体のストーリーは、安楽死させた愛犬の魂を弔うため、幼い姉弟が地面を掘り進め地獄への扉を開いてしまう…というもの。その不気味な映像には、“映ってはいけないもの”が映り込んでいるなど語るべきポイントは多いのだが、なんと言っても恐ろしいのが、本作を上映した際に起きた“悲劇”の数々。
例えば、1988年にハンガリーのブダペストで本作が上映されることになったのだが、なんと上映中に謎の火災が発生し56名の死者が出たという。また、ジョーンズパーク映画祭で本作を観たジャネット・ヒルバーグはその24時間後に死亡し、コロラド映画祭のトム・スタイラムも鑑賞後に感電死、ラホヤ映画祭で観たジョー・バリンジャーもオニダルマオコゼの毒針に刺されて死亡するなど、怪死事件が連続している。さらに、1993年にサンフランシスコの映画館で上映された際には、精神に異常をきたした観客が暴動を起こし、死傷者30名の大惨事に…。偶然の一言では済まされないほど、本作にまつわる惨劇が繰り返し起きているのだ。
しかも、今回発見されたフィルムには、得体の知れない何者かによって映像に手が加えられた跡があったという。宗教的なモチーフが映っており、体と精神に影響を及ぼす意図があるのでは?と分析されている。ライシーニとアミトは、このフィルムをネットオークションで見つけたそうで、フィルムの前の持ち主がわからないというのもなんとも気味が悪い…。
不測の事態に備え、日本ではマスコミ試写会も一般試写会も中止になった“本物の”いわくつき映画だ。ついに日本でもベールを脱ぐことになった『アントラム』、ぜひ度胸のある方はスクリーンへ足を運んでみて欲しい。
文/トライワークス