三吉彩花「いよいよこの日が来たか…」最恐ホラー『犬鳴村』がついに公開!
“地図上から抹消された”“立ち入った者は決して戻れない”など様々な都市伝説がある福岡県の最恐心霊スポットを、「呪怨」シリーズの清水崇監督がオリジナルストーリーで映画化した『犬鳴村』の公開初日舞台挨拶が7日、丸の内TOEIにて開催。主演の三吉彩花を筆頭に、坂東龍汰、古川毅、宮野陽名、大谷凜香、清水崇監督と主題歌を担当したMs.OOJAが登壇した。
臨床心理士の森田奏(三吉)の周りで突如奇妙な出来事が起こり始めることから幕を開ける本作。奇妙なわらべ歌を口ずさみおかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして繰り返される不可解な変死。それらの共通点が心霊スポットの“犬鳴トンネル”にあることを知った奏は、不可解な連鎖の謎を突き止めるために犬鳴トンネルへと向かうことに。しかしその先には、決して踏み込んではいけない驚愕の真相が待ち受けていた…。
「一昨年の冬に撮影をしていたので、いよいよこの日が来たか、という感じです」とついに初日を迎えた心境を語る三吉は「やっと皆さんに観ていただけると思うと嬉しいです。この映画は前半はかなり攻め込んでくるけど、後半には切なさや悲しさも入っている。そういう意味では邦画のホラーが苦手な私でもフラットな気持ちで観ることができました」とコメント。すると清水監督は「主役からネタバレが出るんじゃないかとドキドキしました」と満面の笑み。
そんな清水監督は、劇中に登場する旧犬鳴トンネルから一番近い“清水寺”の御護摩札を握り締めながら登壇。「1年以上前に撮ったものがこうやって間を開けて公開されるのは久しぶり。キャストの皆さんに観ていただく時も緊張したんですが、いまはさらに緊張しています。怖い場面もあるんですが、それだけじゃなく自分なりにメッセージやテーマを込めたつもりです」と本作に込めた想いを明かす。
そして、先日フランスで行われたジェラルメ国際ファンタスティック映画祭で本作が第2位にあたる審査員賞を受賞したことが発表されると会場からは大きな拍手が。「日本だと三大映画祭しかニュースにあがらないんですが、雪山の田舎でやっている規模が大きい映画祭。まさか自分の映画が審査員賞をもらえるなんて、本当にありがたいですね」と清水監督は喜びをあらわにした。
さらに会場には、本作の舞台となった“犬鳴村”があるとされる福岡県宮若市の有吉哲信市長が駆けつけ、地元の反応などを紹介しながら宮若市の魅力を猛アピール。そして最後にマイクをとった三吉は「この映画はただ怖いだけではなく、私の演じる森田奏の家族の話や、周りに登場する人たちの悲しくも切なくもある人間味のあるストーリーが描かれた映画です。観ていただいた後に、なにかを感じていただけたり考えていただける作品になってると思います」と自信に満ちた表情でこれから作品を観る観客たちに呼びかけていた。
取材・文/久保田 和馬