“白すぎる”オスカーが一転?結果に一部ファンから怒りの声も
第92回アカデミー賞のノミネート時点では、特に注目される主演男優賞、助演男優賞と助演女優賞に、ベテランの白人俳優たちが勢揃いだったことから多様性に欠け、数年前から叫ばれている“白すぎる”オスカーに非難が殺到。また監督賞に女性監督がノミネートされていないことも話題になり、現地時間の9日にドルビー・シアターで開催された授賞式の当日には、ナタリー・ポートマンが、ドレスの上に羽織っていた黒いケープに金色の刺しゅう糸で、ノミネートが期待されながら5人のなかに入ることができなかった『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(日本3月27日公開)のグレタ・ガーウィグ監督ら8人の女性監督の名前を刻み、無言で性差別を訴えた。
これらについては今回も、常日頃から「ノミネート枠は限られていて、男性監督だって白人俳優だってノミネートされない方が多い」「絶対数が違うのだから仕方がない」「これはアメリカの映画祭だからね」「運も実力のうち」といった声も寄せられていた。
しかし結果を見てみれば、ポン・ジュノ監督の韓国映画『パラサイト 半地下の家族』(公開中)が、外国語映画としてはオスカー史上初となる作品賞で、国際長編映画賞とダブル受賞。監督賞、脚本賞などを総なめにした。
この快挙には、「歴史を変えた」「新時代の到来」と各国で称賛されている一方で、作品賞が確実視されていたオスカー監督のサム・メンデスがメガホンをとった『1917 命をかけた伝令』(公開中)が、脚本賞も含めてメイン部門で総スカンを食らったことに、一部のファンらが激怒。
「忖度が半端ない」「逆パワハラ」「白人を目の敵にするオスカー」「時代を変える、オスカーが変わったと納得させるために『1917 命をかけた伝令』が犠牲となった」「キャスティングもノミネートも、人種、性別に気を遣いすぎ」といった非難の声もあがったようだ。
NY在住/JUNKO