鬼才・三池崇史を魅了する暴走キャラ!『初恋』は染谷将太の熱演に注目

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鬼才・三池崇史を魅了する暴走キャラ!『初恋』は染谷将太の熱演に注目

昨年5月に行われたカンヌ国際映画祭の監督週間でお披露目され、9月には異例の全米先行公開で大好評を博した鬼才、三池崇史監督の『初恋』が2月28日(金)に、ついに日本凱旋。三池監督と約10年ぶりの本格タッグとなる窪田正孝をはじめとした豪華キャストの共演が話題を集めている本作で、ひときわ存在感を放つのは、世界が認めた若きカメレオン俳優、染谷将太の熱演だ。

7歳の時に子役としてデビューし『ピンポン』(02)や『デビルマン』(04)などの話題作に出演してきた染谷は、2011年に『ヒミズ』で第68回ヴェネチア国際映画祭の新人賞に当たるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞し、一躍日本を代表する若手俳優に。そしていまや多くの映画やテレビドラマに引っ張りだことなり、現在放送中の大河ドラマ「麒麟が来る」では織田信長役を演じるほどに急成長を遂げた。

『悪の経典』(12)と『神さまの言うとおり』(14)に続き、三池監督と3度目のタッグとなった本作で染谷が演じるのは、組織の中でうまく立ち回る若手ヤクザの策士である加瀬。大森南朋演じる悪徳刑事の大伴と裏で共謀し、組の資金源の横流しを画策するも思わぬ事態に見舞われ計画が狂い、組織から命を狙われる身となってしまう。

そんな加瀬という役柄について染谷自身は「加瀬は天然ですね。だから逆に愛おしいというか、可哀想にも思えてくる。常に惜しい奴で、もうちょっと頑張ってほしいなと思っちゃうんですけど、自分にとってはそこがツボでした。ドヤ顔でミスをするところは自分と似ているなと思いました(笑)」と、愛着を持って演じたことを明かしている。

撮影途中には長い待機時間の末にわずかワンシーンのみの出番となった日もあったというが、その一瞬に全力を集中させて他のキャストたちとテンションを合わせるなど、持ち前の演技力の高さを発揮した染谷。ことごとくキマるアドリブや熱演の数々に三池監督も撮影終了後に“加瀬ロス”になったそうだ。私欲のために暴走し、物語のキーパーソンとなる加瀬の魅力抜群のキャラクターを、是非とも劇場で目撃してほしい!

文/久保田 和馬

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