実話に基づくわんこ映画が「予告編だけで泣ける」と早くも話題に!
今年1月から3月にかけて公開された『犬とあなたの物語 いぬのえいが』『わさお』や、6月11日(土)公開『星守る犬』、6月25日(土)公開『犬飼さんちの犬』など、今年も多くのイヌ映画が登場する。「子供と動物には敵わない」などとよく言われるが、その子供と動物が登場し、「涙なくしては見られない」「今年最高のイヌ映画なのではないか」と予告編を見た人がTwitterにつぶやくなど、早くも話題を呼んでいる作品がある。それが7月23日(土)公開の『ロック わんこの島』だ。
本作は、2000年8月に発生し、島民全員が避難を余儀なくされた三宅島火山噴火の実話をベースに、島に取り残されたイヌのロックと、飼い主である民宿主の家族との絆を描いた物語。タイトルにもなっているロックは実在しており、全島避難の際に、飼い主とはぐれてしまったものの、奇跡的に助けられたイヌだ。そのエピソードがフジテレビの情報番組の人気コーナー「今日のわんこ」(2007年6月30日放送)で取り上げられたことがきっかけで、存在が広く知られるようになった。その後、避難指示が解除されてからは港で観光客を出迎える姿も見せており、三宅島のアイドル的存在として復興のシンボルにもなっていた。
ちなみに、本物のロックは映画のクランクイン前の2010年7月に永眠しており、劇中ではゴールデン・レトリバーが代役を演じている。盲導犬や介助犬として働くこともあるほど賢く、従順かつ穏やかな性格の犬種としておなじみだろう。主人公の少年・芯(土師野隆之介)よりもいつしか大きくなり、彼の成長を見守る姿は、スタッフの意図や本物のロックの思いを理解しているかのような、人間顔負けの演技となっている。
奇しくも、火山の噴火による全島民避難のシーンは3月に起きた東日本大震災を彷彿とさせ、家族の一員であるペットに対して、飼い主は何ができるのかを考えさせられる部分もある。単なる癒し系動物映画に留まらず、噴火を乗り越えて立ち直っていくロックとその家族の姿は、今の日本に勇気と希望を与えてくれるはずだ。【トライワークス】