子育てママ・パパ必見!フランス流の超ユニークな幼児英才教育とは?
もし自分の子供に「愛って何?」とか「死ぬってどういうこと?」と聞かれたら、満足するような回答を与えることができるだろうか? 往々にして子供たちは、そんな哲学的な難問に引っかかりながらも、いつの間にか忘れて大人になってしまう。それはごく当たり前のことだ。なぜなら、そんな疑問をまともに受け止めてくれる場所など身近に存在しないからだ。だが、幼児教育の先進国として知られるフランスでは、7月9日(土)より公開されるドキュメンタリー映画『ちいさな哲学者たち』で紹介されるような、世界的に見ても画期的な教育が試みが導入されている。
フランスのパリ近郊にあるジャック・プレヴェール幼稚園で2007年より行われているのは、何と3歳から5歳までの幼児に向けた哲学の授業。授業といっても堅苦しいものではなく、哲学という響きに含まれる小難しさもない。先生と園児がみんなで輪になって座り、哲学的なテーマについて自分の言葉で意見しあうというものだ。映画はその授業を2年間にわたって追いかけており、子供たちが時に微笑ましく、時に残酷な発言をもって、「愛って何?」「死とは?」「豊かさとは?」「自由とは?」などの問題について考えている姿を映し出している。交わされるのは子供なりの言葉ではあるが、不意に飛び出す奥深く鋭い考えには、大人も思わずびっくりさせられるほどだ。
また、子供たちの素直で鋭い感性に驚かされるのはもちろんだが、身近な例を使ったり、言葉を尽くして考え方の違う相手を説得しようとする子供たちの姿を通して、早期から基本的なコミュニケーションスキルを習得させることの大切さについても考えさせてくれる。
ただ映画を見ただけで、哲学の素養が身についたり、哲学についての考察が深まったりするような作品ではない。だが、子供の教育に関心のある方にとっては絶好の作品なのではないだろうか。もしあなたがお子さんをお持ちなら、是非親子で劇場に足を運んでいただきたい。【トライワークス】