生死が予測不能すぎ!スター俳優から有名ミュージシャンまで…豪華キャストが仲良くゾンビに!?

コラム

生死が予測不能すぎ!スター俳優から有名ミュージシャンまで…豪華キャストが仲良くゾンビに!?

『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』(13)で、ヴァンパイア映画への偏愛を示し話題を集めた巨匠ジム・ジャームッシュ監督が、新たにゾンビ映画に挑戦した『デッド・ドント・ダイ』(6月5日公開)。

ゾンビものといえば、ジャンル映画ゆえに低予算でキャストは無名というのが定番。それゆえに誰がいつ死ぬのかわからないというハラハラ感も楽しみ方の一つだ。しかしそこはジャームッシュ。そんなお決まりをぶっ壊すように、本作ではいまをときめくスターや大御所、さらにミュージシャンなどをキャスティング!その豪華な顔ぶれを紹介していきたい。

有名スターに、大御所ミュージシャンまで!みんな仲良く揃ってゾンビに!
有名スターに、大御所ミュージシャンまで!みんな仲良く揃ってゾンビに!Credit : Frederick Elmes / Focus Features [c] 2019 Image Eleven Productions, Inc.

まずは、あらすじから。警察官が3人しかいないアメリカの閑散とした田舎町センターヴィルのダイナーで、内臓を食い荒らされた女性2人の変死体が発見される。この猟奇的事件に、困惑しながらも対処する警察署長クリフと巡査ロニーは、平和ボケした住民たちが暮らす町をパトロールするうちに、墓地で何かが地中から這い出したような穴を発見する。やがて無数の死者が次々と蘇り、人々を襲い始める事態へと発展!クリフとロニーは銃やナタを手にゾンビたちを倒していくのだが…。

アダム・ドライバーとビル・マーレイのオフビートなやり取りが笑える!
アダム・ドライバーとビル・マーレイのオフビートなやり取りが笑える![c] 2019 Image Eleven Productions Inc. All Rights Reserved.

主人公の警官コンビを演じるのは、ジャームッシュ作品の常連であるビル・マーレイ(クリフ役)と、『パーターソン』(16)のアダム・ドライバー(ロニー役)。彼らを中心に、未曾有の危機にもかかわらずテンション低めのオフビートなやり取りが展開され、観客の笑いを誘っていく。

ティルダ・スウィントンらビッグネームたちがクセ強すぎのキャラクターを怪演!
ティルダ・スウィントンらビッグネームたちがクセ強すぎのキャラクターを怪演!Credit : Frederick Elmes / Focus Features [c] 2019 Image Eleven Productions, Inc.

また、頻繁にヒステリーを起こす女性警官ミンディにクロエ・セヴィニー、日本刀を敬愛するミステリアスな葬儀屋にティルダ・スウィントン。レイシストの農夫を演じるスティーヴ・ブシェミや、金物店の店主に扮したダニー・グローヴァーなど、大御所たちがそれぞれ超アクの強いキャラクターになって存在感を発揮している。

スティーヴ・ブシェミは、レイシストの農夫を演じている
スティーヴ・ブシェミは、レイシストの農夫を演じているCredit : Frederick Elmes / Focus Features [c] 2019 Image Eleven Productions, Inc.

ジム・ジャームッシュ作品の常連トム・ウェイツも世捨て人役で出演している
ジム・ジャームッシュ作品の常連トム・ウェイツも世捨て人役で出演しているCredit : Abbot Genser / Focus Features [c] 2019 Image Eleven Productions Inc.

さらにジャームッシュといえば、ミュージシャンのドキュメンタリーを手掛けるなど音楽への造形が深く、彼らを俳優として起用することでも有名。本作でも、世捨て人を演じるトム・ウェイツをはじめ、イギー・ポップやRZAといったジャームッシュ作品でおなじみの顔たちが集結。さらに、ポップスターのセレーナ・ゴメスまで加わるなど、かつてないほどに豪華なキャスティングとなっているのだ。

ポップスター、セレーナ・ゴメスも都会からの旅行者として登場する
ポップスター、セレーナ・ゴメスも都会からの旅行者として登場する[c] 2019 Image Eleven Productions Inc. All Rights Reserved.

彼らのような名の知れたスターならば、最後まで生き残る、もしくは事件の黒幕だったというのが鉄則とも言えるが、ここまで集結していると誰がいつゾンビ化しても不思議でなく、その点の安心感は皆無。冒頭から、コーヒーを求めダイナーをうろつく“コーヒーゾンビ”に扮したイギー・ポップやサラ・ドライバー、酔っ払いの“シャルドネゾンビ”のキャロル・ケインといった具合に、次々と有名人がゾンビとして登場する。ビッグネームたちがゾンビと化して「うぅ〜、あぁ〜」と発しているのはかなりシュールで笑えるが、スターであろうとゾンビになってしまう光景には、パンデミックの容赦なさも観客に痛感させるのだ。

キャロル・ケインなど大物たちのゾンビ姿はかなりシュール!
キャロル・ケインなど大物たちのゾンビ姿はかなりシュール![c] 2019 Image Eleven Productions Inc. All Rights Reserved.

生死が予測不能なこれら豪華なキャスト陣の中で、誰がゾンビパンデミックを生き残ることができるのか?はたまた誰も生き残れないのか…!?その結末を、ぜひその目で確認してほしい!

文/トライワークス

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