男が惚れる男“世界のミフネ”ここに極まれり!生誕100周年企画を堪能すべし

コラム

男が惚れる男“世界のミフネ”ここに極まれり!生誕100周年企画を堪能すべし

巨匠・黒澤明作品に欠かせない存在として輝きを放ち、海外進出も果たした“世界のミフネ”こと三船敏郎。今年の4月1日に生誕100周年を迎え、特集放送や上映といった企画が各所で立ち上がっている。改めて、そのムーブメントを紹介したい。

三船敏郎の生誕100周年を記念した企画が続々!
三船敏郎の生誕100周年を記念した企画が続々![c]Mifune Productions

戦後すぐにカメラマン助手として東宝撮影所の門を叩くも、その強烈な佇まいが黒澤ら映画関係者の目に留まり、俳優としての道を歩むことになった三船。その後、黒澤脚本の『銀嶺の果て』(47)で銀幕デビューを果たし、黒澤の監督3作目『酔いどれ天使』(48)で主役の一人に抜擢されブレイク。さらに、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『羅生門』(50)など数々の作品で黒澤と共にその名を世界に轟かせたほか、1961年の『価値ある男』では海外作品にも出演し、国際的俳優としての地位を確立していった。

三船敏郎がハリウッド初進出を果たした『グラン・プリ』も放送
三船敏郎がハリウッド初進出を果たした『グラン・プリ』も放送[c] Turner Entertainment Co. and Joel Productions, Inc.

そんな三船の海外での活躍にスポットを当て、BS10 スターチャンネルでは4月から3か月連続で「【生誕100年プロジェクト】三船敏郎 映画で世界に挑んだ男」を展開中。4月は三船にとってのハリウッド映画初出演作で実業家の本田宗一郎をモデルにした役を演じた66年の『グラン・プリ』(※5月にも放送あり)、チャールズ・ブロンソンやアラン・ドロンらと共演した『レッド・サン』(71)など6作品が一挙放送された。さらに5月には、ジェームズ・クラベルのベストセラー小説をもとにした一大歴史劇で、エミー賞、ゴールデングローブ賞を受賞したテレビドラマ「将軍 SHOGUN」を特集。アメリカで“ショーグン現象”と呼ばれるほどの大ヒットとなった本作の全6話を3日(日・祝)に一挙放送するほか、11(月)〜16(土)にも連日放送される。

【写真を見る】BS10 スターチャンネルではテレビドラマ「将軍 SHOGUN」などを放送!
【写真を見る】BS10 スターチャンネルではテレビドラマ「将軍 SHOGUN」などを放送![c]MMXX CBS Broadcasting, Inc. All Rights Reserved.

新型コロナウイルスの影響で延期となっているものの、三船と同じく開館100周年の新宿武蔵野館でも特集上映「世界のミフネと呼ばれた男~三船敏郎 生誕百年記念~」が開催予定。『無法松の一生』(58)、『連合艦隊司令長官 山本五十六』(68)、『暗黒街の対決』(60)、『銀嶺の果て』、『東京の恋人』(52)、『或る剣豪の生涯』(59)、『宮本武蔵』(54)、『吹けよ春風』(53)と、選りすぐりの作品がフィルムで上映される。

このほかにも、同じく生誕100年を迎えた世界で最も歴史ある映画雑誌「キネマ旬報」が三船とのコラボ企画をWEBで連載。50年代以降に掲載された三船のインタビューや対談、グラビアなど、貴重な記事の数々が初夏より閲覧可能となる。

『暗黒街の対決』(60)など全8作を新宿武蔵野館ではフィルム上映する
『暗黒街の対決』(60)など全8作を新宿武蔵野館ではフィルム上映する[c]1960 東宝
新宿武蔵野館の百周年企画 特集上映『世界のミフネと呼ばれた男~三船敏郎 生誕百年記念~』
新宿武蔵野館の百周年企画 特集上映『世界のミフネと呼ばれた男~三船敏郎 生誕百年記念~』撮影:脇田巧彦

三船敏郎にかんする様々な企画が立ち上がっている2020年。その名作たちに触れて、令和の時代に“世界のミフネ”の圧倒的な存在感を、身をもって感じてみてほしい!

文/トライワークス

■BS10 スターチャンネル【生誕100年プロジェクト】三船敏郎 映画で世界に挑んだ男
【STAR2 字幕版】
「将軍 SHOGUN[テレビドラマ版]」(全6話)
5月3日(日・祝)一挙放送
5月11日(月)~16日(土)昼12:00~連日放送
https://www.star-ch.jp/mifune/

■「世界のミフネと呼ばれた男~三船敏郎 生誕百年記念~」
http://shinjuku.musashino-k.jp/100th/news/1939//