還暦を超えた大ベテラン俳優が豪華共演する異色人間ドラマが登場
ベテラン女優が豪華共演を果たし、女優魂を見せつける『デンデラ』が絶賛公開中だが、今度は、女なんかに負けてられない!と言ったかどうかはわからないが、ベテラン俳優が豪華共演する人間ドラマが登場する。それが7月16日(土)公開の『大鹿村騒動記』だ。
長野県北部にある大鹿村で現在も春と秋の2回、毎年行われている村歌舞伎を題材に、その花形役者である男の元に駆け落ちしたはずの女房が突然戻って来たことから巻き起こる騒動を描き出す。
本作で主人公を演じるのは、70歳を迎えてますます男の色気を感じさせる名優・原田芳雄(1940年生まれ)だ。さらに脇を固めるのも、岸部一徳(1947年生まれ)、佐藤浩市(1960年生まれ)、石橋蓮司(1941年生まれ)、小野武彦(1942年生まれ)、小倉一郎(1951年生まれ)、でんでん(1950年生まれ)。極めつけは三國連太郎(1923年生まれ)という、佐藤浩市以外全員が還暦を超えた大ベテランばかりなのだ。
地元の役者衆と観客とが一緒になって楽しむ、芸能本来の力に心奪われた原田が、人間ドラマに定評のある阪本順治監督に話を持ちかけ、彼の作品ではおなじとなった顔ぶれがそろった本作。ベテランならではの渋い演技がより深い味わいを醸し出しており、若手俳優やアイドルが出演する映画界の流行とは一線を画す。しかも三國連太郎と佐藤浩市の親子共演も話題となった本作、彩りを添える大楠道代と松たか子も良い味を出しているので、是非とも劇場で楽しんでほしい。【トライワークス】
作品情報へ