『宇宙兄弟』小栗旬&岡田将生の写真が最後のスペースシャトルに搭載され、宇宙へ!
1981年4月12日の初飛行から30年にわたり、世界の宇宙開発の代名詞とも呼べる存在だったスペースシャトルも、老朽化と高い運用費二は勝てず、遂に退役が決定した。その最後の打ち上げが7月9日午前0:29(米東部時間7月8日午前11:29)に行われ、無事に成功。打ち上げられたアトランティス号は5台ある実用機の中で日本人宇宙飛行士が搭乗していない唯一のスペースシャトルだが、今回、そのアトランティス号に『宇宙兄弟』(2012年春公開)出演の小栗旬、岡田将生の写真が搭載されているそうだ。
これまで、たった1gの写真1枚でも、ミッションと直接関係のないものを積むことはできなかったスペースシャトルだが(宇宙飛行士の私物は除く)、日本初の有人実験施設「きぼう」の完成により、JAXAは「きぼう」を利用した実験テーマの公募に加え、企業との共同研究やビジネス展開を開始。より身近に宇宙を感じ、宇宙開発技術を利用するための動きが高まっており、今回の試みもその一つと言える。岡田と宇宙飛行士を目指す兄弟を演じる小栗は「(写真とは言え)兄弟で宇宙へ行くという夢が叶って嬉しく思います。最後のスペースシャトルが無事に帰還することを祈っています」と喜びのコメントを寄せている。
今回、本作に許されたのは、重量わずか2g、写真2枚分のスペース。夢を追う兄弟の姿を焼き付けた2枚の写真は、アトランティス号のミッドデッキロッカーに収納されている。この貴重なスペースが許された理由は、本作が宇宙飛行士という存在を身近に感じさせる映画であり、かつ夢のある壮大なドラマであるためだ。宇宙利用を可能にした担当者が「震災の影響が色濃く残るなか、最後のスペースシャトルに夢を乗せて打ち上げたかった」と話すように、岡田も「いつか本当に僕らが宇宙に行ける日が来るかもしれないと思いながら、空を見上げたいと思います」と前向きな気持ちを見せた。
7月1日にクランクアップしたばかりの本作。遥かな宇宙へと打ち上げられたふたりの写真は、42年前に人類初の有人月面着陸が成功した日の7月20日(水)に帰還予定となっている。【Movie Walker】