役所広司×樹木希林×宮崎あおい『わが母の記』モントリオール世界映画祭に出品決定
井上靖が1964年に綴った自叙伝的小説「わが母の記 花の下・月の光・雪の面」を元に、「愛し続けることの素晴らしさ」「生きることの喜び」を描いた『わが母の記』(2012年公開)が、第35回モントリオール世界映画祭コンペティション部門への正式出品が決まった。
今回の選出について、モントリオール世界映画祭代表のセルジュ・ロジーク氏は「『わが母の記』が描く、お互いの感情が何層にも秘められた母親と息子の強い愛の物語は、きっと世界の観客の心をも魅了することでしょう」と、期待を寄せている。
本作で監督・脚本を務めるのは、『栄光と狂気』(96)の撮影で1995年の半年間をモントリオールで過ごした原田眞人。モントリオールには格別の愛着があるという原田監督は、「思い出深いモントリオールの世界映画祭コンペ出品に興奮しています。そこでの観客との出会いが、僕の監督人生の一つのピークになることを期待しています」と心境を語った。
幼少期に実の両親に育てられていなかったことから、自分は捨てられたのだと思い込んで生きてきた作家・伊上洪作を演じた役所広司は、「光栄に思います。世界的な文豪・井上靖さんの家族の物語を、井上さんと同郷(静岡)の原田監督が思いを込めて作った『わが母の記』は、きっと映画祭の観客に楽しんでいただけると信じています」と意欲を見せている。
また、本作には役所のほかに、伊上洪作の母役で樹木希林や、伊上洪作の3女の琴子役で宮崎あおいが出演している。【Movie Walker】
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