『ファイナル・デッドブリッジ』のニコラス・ダゴスト&エマ・ベルにインタビューPART2

インタビュー

『ファイナル・デッドブリッジ』のニコラス・ダゴスト&エマ・ベルにインタビューPART2

インタビューPART1から続く

――撮影現場にマイルズ・フィッシャーが来た時、若き日のトム・クルーズが現れたと思いましたか?

ニコラス「そう思わない方が不可能だよ。彼はどこに行ってもそういう反応を受けるんだ。だから、彼がトム・クルーズの物真似が上手いのも疑いの余地がないね」

エマ「そうね。ちなみにクリスチャン・ベールにも似ているでしょ。クリスチャン・ベールのそっくりさん第一候補よ。マイルズはとても才能があるわ。彼は驚くほど才能にあふれていて、素晴らしい仕事をした。彼の演じた役は、登場キャラの中で、最も変化する役で、ダークサイドに落ちていってしまうキャラ。彼は雄弁で、教養があり、とても優しく、そして自分のやることに自信を持っている。だから良い仕事ができたのよ」

――では、エマ、あなたはどうやってホラー系ギャルに変貌したんですか?(※エマ・ベルはホラー映画に何作か出演。またホラー系テレビドラマ「ウォーキング・デッド」に出演中)

エマ「わからないわ。離れないのよ。一人にしてくれないの。冗談よ。私はこの世界が大好き。私にとても良くしてくれたわ。素晴らしい経験をさせてくれた。ホラーの良いところは傘のようになっている点ね。とても小さく枝分かれしているの。私がやったことのない『Hatchet』があるわ。そしてこの映画には、ホラー以上のものがある。スリラーホラー系よね。『ウォーキング・デッド』はゾンビ襲撃のホラーと言える。『フローズン』はもっとキャラクターがメインの作品だわ。とにかく今のところ素晴らしいわ。文句は言えない。ファンも最高だし。素敵よね」

――『フローズン』は飛行機で見るには最悪の映画ですね?

エマ「本当に? そうかしら? 私は飛行機で見たわ。そして、ほっとしたわ。本当にほっとした。サンダンス映画祭で『フローズン』を初めて見たんだけど、皆の反応は素晴らしかった。上映中、私はずっと笑っちゃってたけどね。だって、皆、固唾を呑んで見ているんだもの。気が遠くなったり、吐いたりして、劇場を出て行ったのに、また戻って来ていた。観客は劇中のキャラの立場になろうとするけど、実際には想像できない。でも、ついついそうしてしまうのよ。そんな状況だったわ」

ニコラス「それが現実だよ。『ファイナル・デスティネーション』は素晴らしいよ。なぜなら、笑えるし、超自然現象的な要素も入っている。そこから明るさが生まれているんだ。現実にはあり得ない超自然現象の要素がある。でも、映画だとこうした出来事を全部、視覚的に見せてくれるんだ」

エマ「かなり怖いわよね」

――ニコラス、本作のために料理についてどんなトレーニングを受けましたか?

ニコラス「僕はかなり素晴らしいトーストを作れる。ここで言っておくよ。卵も上手にミディアムに焼くよ。実はね、とても素晴らしい経験だった。本当に楽しかった。あのシーンは30分で撮影したんだ。あの日、最後の撮影シーンだった。本物のシェフが撮影現場にいたから、とりあえず聞いてみた。あの料理のシーンのためのトレーニングは、そのシェフと話した20分くらいだったよ。『オレガノの盛りつけをどうやってしますか?』とか『バジルは?』とか、そんなのを聞いたら、彼は実際にやって見せてくれた。そして僕は彼の動きを真似てやったのさ。劇中、僕が実際に料理をしているシーンはないだろ。何かを裏返したり、盛りつけたりするシーンはあったけどさ。そんな訳で、盛りつけを学んだ僕のトーストは、これまでにないほど美しい仕上がりになっている。本当に学んだから、毎朝実践しているんだ(笑)」

――フォアグラを焼くなんて聞いたことありませんよ。非常に贅沢ですね

ニコラス「違うよ。それは発明って言うんだ。クリエイティヴな想像の発明さ。本物のグルメはあれを見てよくは思わないだろうね。でも、何ができるんだい?」【取材・文/はせがわいずみ】

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