阿部寛『麒麟の翼』で6年ぶりの共演の新垣結衣に「お芝居が上手くなった」
阿部寛の大ヒットドラマの映画化『麒麟の翼 劇場版・新参者』(2012年1月28日公開)のワールドプレミアと製作報告会見が六本木で開催。阿部寛、新垣結衣、溝端淳平ら豪華キャストと土井裕泰監督が登壇し、本作に懸けた熱い思いを語った。
登壇したのは、 阿部、新垣、溝端の他、田中麗奈、松坂桃李、三浦貴大、菅田将暉、土井裕泰監督の8人。原作は人気作家・東野圭吾の加賀恭一郎シリーズの同名小説。阿部はドラマに続き、警視庁日本橋署刑事・加賀恭一郎を熱演。「2年前にやったドラマがいよいよ映画化されて、とても嬉しいです。家族の中の確執とか誤解とか、そういうところから生まれる事件を描いてます。身近な内容を、極上のミステリーとして楽しんでもらいたいです」。
今回、本作でミステリーに初挑戦した新垣は、阿部とはドラマ「ドラゴン桜」(05)以来の共演となった。「ドラマシリーズが大好きなので、参加できて嬉しいです。容疑者の恋人というデリケートな役は複雑で難しかったけど、充実した時間を過ごしました。『ドラゴン桜』では阿部さんと一度も絡むシーンがなかったけど、覚えていてくださって嬉しかったです」。阿部は「すっかり成長されて、お芝居も上手くなられて。親の気持ちになりました。難しい役どころを繊細に、緊張感を持ってやってくださった」と新垣を絶賛した。
また、加賀と名コンビを見せてきた松宮脩平役の溝端は、「阿部さんと長い時間過ごさせていただき、阿部さんが何を考えてるのかが背中でわかるようになりました」と言うと、阿部は「常に見てるんですよ。松宮と加賀の関係が擬似的になってます」と苦笑い。溝端が「阿部さんはすごい。役のために何日間で減量されたりして」とほめると、阿部は「かゆいからやめて」と照れながらストップをかけた。
特番のドラマ「赤い指」に続いて参加した田中麗奈は、「ドラマと同様の緊張感で、皆さんがさらに深く、繊細に進められているのが印象的でした」と語り、今回が初参加の松坂桃李は阿部と中井貴一という大先輩と共演したことについて、「今後、立ち姿や役の取り組み方とか、見習っていかなきゃいけないと思いました」と紅潮しながらコメント。土井監督は「今までのシリーズよりも、加賀の内面が露わになります」とのこと。阿部らレギュラー陣と、ゲストの俳優陣がどんな深みのある感動ドラマを繰り広げているのか、今から公開が楽しみでならない。【取材・文/山崎伸子】