女ならではのエロスとは? 若手女性監督3人が描く性と愛に共感
恋愛、価値観、セックス。男と女というだけで、その感覚は大きく異なり、男性には女性の気持ちはわかりづらいものだし、その逆もまたしかりだろう。女性ならではの繊細な感覚、特に性をテーマにしたものは、コミックなどでは女性漫画家によるものが多々発表されているが、映画に関してはまだまだ少ない。それなら、女性監督ならではの女性視線のエロスをテーマにした作品を作っちゃおうと完成したのが、11月26日(土)から3作が同時公開されているシリーズ「ポルノチック」だ。
昼間に働く女性と夜勤の仕事に就いている男性とのすれ違いの生活を描く『フォーゴットン・ドリームス』。町をさまよう少女と睡眠障害の男性と一晩の物語『惑星のかけら』。そして、彼女のいる男性に恋をする女性と彼女の元に現れるその男性の彼女の幻影との不思議な関係を描いた『夕闇ダリア』。その3本のメガホンを日向朝子、吉田良子、池田千尋という共に30代前半の女性監督が取っている。
劇中ではもちろん激しい性愛描写はあるものの、やはり男性目線のそれとは違い、美しさや、その行為の果てにあるはかなさといったものも感じられる。それぞれの作品でヒロインを務める、中村麻美、柳英里紗、吉井怜という3人の女優は、その企画に共鳴し、共に作品を作り上げたという。普段は決してエロティックな作品を見ることなんてないという女性も、きっと共感できるだろう3作だ。男性の視線を気にせず、是非とも劇場に足を運んでほしい。【トライワークス】
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