今年もゴールデングローブ賞ノミネーションはサプライズ一杯!やはりミーハー嗜好か!?

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今年もゴールデングローブ賞ノミネーションはサプライズ一杯!やはりミーハー嗜好か!?

現地時間12月15日、アカデミー賞の前哨戦とも言えるゴールデングローブ賞(以下、GG賞)が発表されたが、例年通り、サプライズノミネーションもあれば、落選もあった。

同賞のノミネーションを選出する外国人記者クラブのメンバーは、昨年の司会者リッキー・ジャーヴェイスからも皮肉られた通り、“大のスター好き”と言われており、昨年がアカデミー賞にはノミネートされたコーエン兄弟『トゥルー・グリッド』(11)が総スカンを喰らったのは記憶に新しい。製作国や俳優など、その傾向から考えると、今年はモノクロ映画『アーチスト』(2012年4月7日公開)がその可能性を指摘されていたが、結果的には最多の6部門にノミネートされた。逆にトム・ハンクス、サンドラ・ブロック、スティーブン・ダルドリー監督といったアカデミー賞受賞者がそろった『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2012年2月18日公開)が無冠だったことも大きなサプライズとなった。スターパワー全快のドラマ部門の主演男優賞に関しては、ほぼ予想通りで、全米俳優組合(SAG)賞でもノミネートされているブラッド・ピットとジョージ・クルーニー、そしてノミネーションの常連レオナルド・ディカプリオの3人が熾烈な闘いを繰り広げると予想されている。

一方で、公開も限定的で地味な印象のある『SHAME シェイム』(2012年3月より順次公開)のマイケル・ファスベンダーが、SAG賞にノミネートされずにGG賞にノミネートされたのも1つのサプライズであり、この結果から“前張りなしのセックスシーン満載”の同作が、アカデミー賞にどう絡んでくるのかも注目を集めそうだ。

主演女優賞では、昨年の『ツーリスト』(11)のアンジェリーナ・ジョリーがそうだったように、『マリリン 7日間の恋』(2012年3月24日公開)のミシェル・ウィリアムズがドラマ部門ではなく、ミュージカル・コメディ部門にノミネートされた代わりに、『ドラゴン・タトゥーの女』(2012年2月10日公開)のルーニー・マーラがノミネートされたのがサプライズでもあり、GG賞らしい結果になった。

女優陣に関しては、大御所がそろう一方で、全体的に少々地味めなメンバーとなっており、恒例のファッションでは例年より期待外れな感もなきにしもあらず。しかし、アンジェリーナ・ジョリーが初監督作品で外国語映画賞にサプライズノミネートされており、ブラッド・ピットのお供ではなく、主役として登場することから、アンジェリーナ、シャーリーズ・セロン、役どころに合わせたルーニー・マーラの奇抜なファッション、そしてプレゼンターたちにも期待したいところだ。

その他のサプライズとしては、『マネーボール』(11)のベネット・ミラー監督や、『ヘルプ 心がつなぐストーリー』(2012年3月31日公開)のテイト・テイラー監督、そして出演者3人がノミネートされているにもかかわらず、主演のエマ・ストーンがノミネートされなかったことや、監督賞に有名どころのウディ・アレン、マーティン・スコセッシ監督などがノミネートされていることだ。そして、SAG賞では総スカンだった『スーパー・チューズデー 正義を売った日』(2012年3月31日公開)が、GG賞ではドラマ部門の作品賞、ライアン・ゴズリングが主演男優賞、ジョージ。クルーニーが監督賞に選ばれており、あいかわらず“華やかさ重視”の結果も指摘されている。

それにしても、今年は何より男優が華やか! 常連のジョニー・デップが主演男優賞のノミネーションから姿を消したとはいえ、主役のカメレオンがジョニーそのものと言っても過言ではない『ランゴ』(11)がアニメーション部門にノミネートされており、ジョニーが今年も賞レースに関わっていることは間違いない。アニメのうえに、昨年『ツーリスト』で司会者のリッキーからコケにされたことに激怒したジョニーが授賞式に出席する可能性は低いものの、ゴア・ヴァービンスキー監督とは、パイレーツシリーズ以来の仲だ。監督の依頼でジョニーが出席すれば、ブラッド、ジョージと、世界で最もセクシーな大物男優が勢ぞろいすることになり、そうなればかなり楽しみではある。

『ソーシャル・ネットワーク』(11)一辺倒(後に『英国王のスピーチ』と激戦を繰り広げるが)だった昨年に比べ、今年は現時点で最有力候補作がないうえに、作品賞10作品の中に若年層をとらえるような大ヒット作がない。また女優陣の年齢層が比較的高く、華やかさに欠けるのも気になるところだが、どうにか女性の視聴者数アップに期待したいものだ。【NY在住/JUNKO】

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