ポーラ・パットン、トムのスタントに「ビルの壁に張りついていた。考えただけで恐ろしい!」
人気ミッションシリーズ第4弾『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』(公開中)で、イーサン・ハントの新チームへ女性として唯一抜擢されたのはハリウッドで注目を集めるポーラ・パットンだ。ポーラ・パットンはウィル・スミスと共演した『最後の恋のはじめ方』(05)、トニー・スコット作品『デジャヴ』(07)でヒロインとして出演しているが、彼女の地位を確立したのは何といってもオスカー2部門を受賞した、リー・ダニエルズ監督の『プレシャス』(10)だ。この作品は、クラリス・プレシャス・ジョーンズというアフリカ系アメリカ人女性が、想像を絶する幸苦に立ち向かう物語。ポーラは絶望するプレシャスにまだ見ぬチャンスが待っていることを諭し、その人生を一変させる教師ミズ・レインを演じ、数々の賞を受賞した。
本作でトム・クルーズの新チームに抜擢された彼女だが、ブラッド・バード監督曰く、彼女のキャラクターは「手ごわい」女性だという。彼女は単に任務を遂行したいという思いの外に、強い復讐心を抱えている。トム・クルーズは「ポーラは才能豊かで、カリスマ性もある。あの役に必要な肉体的な要求に正面からぶつかっていったよ」と彼女の強さを語っている。
今回、公開されたインタビュー映像では自身のキャラクターを、「ジェーン・カーターは男みたいに気性が激しいの。強くて、頭も良いけど、弱い部分もあるわ。表には出さないけど。愛する人を失う場面を見ればわかるわ」と分析する。トム・クルーズのスタントについては驚きの表情で、「世界一の高さのブルジュ・ハリファから、スタントでなくトム自身がぶら下がったの。トムは何日もビルの壁に張りついていたわ。私はメイク中だったんだけど、ずっと祈ってたわ。だって、ビルの134階なのよ!張りつくなんて考えただけで恐ろしいわ」と驚愕のスタントの一部始終を明かしている。
プライベートでは本作の撮影開始5ヶ月前に母親となった。プラハ、ドバイ、バンクーバーと世界を股にかける撮影には息子も同行していたという。母親になった心境を、「今までとは全く違った形の愛を経験することです。自分の子供から受ける愛は他にはないものなの。息子が私のところに来てキスをしてくれると、今まで感じたことのないような気持ちになります。息子のおかげで広い視野から物事を見られるようになったわ。忙しい日や、拒絶にあって辛い思いをしている時でも、息子の顔を見るだけで幸せになるの。どんなしかめ面をしている時でも、息子を見れば笑顔になれる」と、強い意志を持った女性の役柄以上に、母親としての強さを持ったポーラ・パットンは、ハリウッドだけに留まらず、世界的な実力派人気女優となることは間違いないだろう。【Movie Walker】