名作スリラー『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督、実は超ビビリだった!?
『シックス・センス』(99)や『サイン』(02)、近年だと『ハプニング』(08)など、数多くのスリラーの名作を生み出してきたM・ナイト・シャマラン監督。彼が自ら考えたアイデアを将来有望な若手監督が映画化する“ザ・ナイト・クロニクルズ”シリーズ。その第1弾として今年7月に公開された『デビル』のBlu-ray&DVDが発売中だ。スリラー映画の魅力が詰まった作品として評価された同作で、シャマランの“驚かせる力”が今でもハリウッドで随一だと証明したが、実は彼自身は怖いものが苦手だという。
『デビル』で原案と共にプロデュースも担当し、若手監督を探していたシャマランは、人から『The Poughkeepsie Tapes』(07・日本未公開)のジョン・エリック・ドゥードル監督を薦められたとか。だけど、いざその作品を見ようと思っても、「ものすごくぞっとるする作品だと聞いて、なかなか手がつけられなかった。そんな怖い思いをしたくなくて、ずっとためらっていたんだ」と、スリラーの名手とは思えない発言をしていたらしい。さらに、見たくなかった理由を次のように列挙している。
「僕は感傷的な人間なんだよ。当時、新しい家に引っ越したばかりで、ビクビクしながら廊下を歩きたくなかったんだ。安らげる家にしたかった。『The Poughkeepsie Tapes』は人の家に侵入する連続殺人犯の話だから、そんなのを見たらすごく不安になるだろう? たとえば“コックリさん”を(自分の家で)やろうなんて言われたら、僕は『君の家でやれよ。うちでは嫌だよ』って言うよ」。
そして、覚悟を決めてやっとのことで作品を鑑賞し、「本当にぞっとしたし、すごく暗かったけど、すごく良かった」と、ドゥードルを『デビル』の監督に採用することに。怖いものが苦手だからこそ、シャマランは観客の想像力を掻き立てる術を知り尽くしているのだろう。今回の話から彼の才能の一端が垣間見られた気がする。そんなビビリのシャマランは、普段、自宅でどんな作品を見ているのか気になるところだが。
「家族では(アメリカで人気のラブコメディドラマ)『フレンズ』の再放送なんかを見ている。ああいうのを見ると、怖いものや不吉なものを払い落とせるんだ(笑)」。【トライワークス】
Blu-ray3990円、DVD3360円
発売・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント