吉高由里子、「ロボットの中に入ったらロボット戦争映画になる」と言われ、共演者をたしなめる

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吉高由里子、「ロボットの中に入ったらロボット戦争映画になる」と言われ、共演者をたしなめる

73歳の老人をロボットの中に入れることになった、窓際社員3人の騒動を描いた『ロボジー』が公開初日を迎え、出演の五十嵐信次郎、吉高由里子、濱田岳、川合正悟、川島潤哉が矢口史靖監督と共に登場。ロボットのニュー潮風をはじめ、様々なロボットと一緒に舞台挨拶を行った。

本作のメガホンをとったのは、『ウォーターボーイズ』(01)、『ハッピーフライト』(08)などを手がけてきた矢口史靖監督。矢口監督は「2006年から台本を書き始め、ロボットやおじいちゃんの取材をまるでロボットの部品をコツコツ集めるように作り上げてきました。好きな素材ばかりでできた作品です」と作品の出来栄えに満足気。今回、その映画のメインキャラクターとも言えるロボット=ニュー潮風に入る老人を演じたのは、五十嵐信次郎という名前で俳優デビューしたミッキー・カーチスだ。五十嵐は「寒い中、朝早くから来ていただき、ありがとうございます。73歳の新人、五十嵐信次郎です」と挨拶。そんな五十嵐に共演の濱田岳は「73歳の新人俳優がいたので撮影はなかなか大変でしたが、よく頑張りました」と先輩としてのコメントを送った。

五十嵐が扮するロボットに本気で恋をしてしまう少女を演じた吉高由里子は、「2012年をこの『ロボジー』でスタートできて嬉しい。すごく楽しく撮影した作品なので、皆さんにも楽しんでほしいです」と笑顔で話した。また日頃、お笑いコンビ・Wエンジンのチャン川合として活躍する川合正悟は、「初めての経験ばかりで緊張しましたが、本番中に濱田くんが僕の袖をずっとつねってくれたりして僕の緊張をほどいてくれた。今も足を踏まれてます。惚れてまうやろ」とキメゼリフも披露し、濱田との仲の良い様子を見せた。

辰年の今年、共に年男・年女の濱田と吉高。そんなふたりと約50歳年が離れている五十嵐だが、監督いわく「五十嵐さんは、スマートフォンも普通に使っててツイッターもやってる」という。濱田も「五十嵐さんからアプリを紹介してもらって、スマフォに『息を吹きかけろ』と言われて吹きかけてみたら、画面の女の子のスカートがめくれたんです」と、その若さと茶目っ気に驚いていたようだ。

そんな五十嵐は、極寒の中、行われた撮影でロボットを装着しながらの芝居が相当厳しかったそうで、濱田は「ロボットの中から小声で『頚動脈が』と聞こえて、あれほど焦ったことはありませんでした」と、撮影中のエピソードを話した。司会者から「もしロボットの中に誰かを入れるとしたら?」の問いに、「仕返しに監督を閉じ込めてみたい」と五十嵐。だが監督は「いやです」と即答し、会場から笑いがこぼれた。また、「ロボットに吉高を入れましょうか」という提案に、五十嵐は「少しは静かになるかも(笑)」。監督は「ムラタセイサク君とかを踏み潰してしまいそう」と話し、川合が「きっとロボット戦争映画になるでしょうね」と言うと、「チャンさん」と吉高からたしなめられた。

イベント後半には、劇中に登場したムラタセイサク君やオムニゼロポイント7など数々がロボットも登場。中に人間が入っていない正真正銘の本物のロボットの動きにキャストたちは興味津々だった。浜田や川合とロボット開発部員を演じた川島潤哉は「見た目も格好良いですね」と、その姿に関心していた。

進化し続けるロボット業界で、あえてロボットの中に人間を入れるというユーモラスなアナログな発想が老若男女を楽しませてくれる『ロボジー』。その心温まるストーリーを劇場で堪能してほしい。【取材・文/鈴木菜保美】

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