堤真一、『ALWAYS』舞台挨拶で「13万円ぼったくられても幸せ」
人気映画シリーズの3作目『ALWAYS 三丁目の夕日'64』の初日舞台挨拶が、1月21日にTOHOシネマズスカラ座で開催。吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、堀北真希、三浦友和、森山未來、須賀健太、山崎貴監督が登壇。吉岡は「本作が見てくださった方の笑顔の道しるべになれば」と語ると、堤も「撮影の途中で震災があり、続けるべきか悩んでいる状態でしたが、こうやって初日を迎えることができました」と感慨深い表情で挨拶をした。
本作の舞台は、東京オリンピック開催で活気づく1964年(昭和39年)。今回は三丁目の住人たちが、それぞれに人生の岐路に立たされる。劇中の役柄同様、実生活でも1月5日に松山ケンイチとの第一子を出産した小雪からは、メッセージが寄せられた。「我が家にも新しい家族が加わり、忙しい中でも楽しい日々を送っています。今まで『ALWAYS』が描いてきた家族の尊さ、人と人とのつながりを改めて強く感じることができました」。山崎監督は小雪について、「現実と同じことがご本人に起こったってことに運命を感じます」とコメントした。
今回、花嫁となる六子役を演じた堀北は、「私も15歳の時、家を離れて仕事をしていたので、六ちゃんとすごく重なる部分があり、思い入れが深かったです。でも、今回ばかりはまだ経験してないことで戸惑いもありましたが、皆さんと過ごした時間を大事にして、心から演じることができました」と話した。また、シリーズ1作目から40cmも背が伸びたという須賀は「自分でも大きくなったんだなと」と言い、会場を笑いに包んだ。
その後、「幸せとは何か?」について、それぞれが幸せだと感じる瞬間について回答。吉岡は「今、この瞬間です。本作は震災をまたいでとても辛かったので、どれだけ今日という日を望んでいたか」と語ると、堤は「試写会で吉岡くんと本作を見て、あまりにも幸せすぎて、ふたりで飲み過ぎました」と告白。何とその時、13万円も使ったという堤に、三浦は「ぼったくられたんでしょ」と笑って突っ込みを入れる。その場に一緒にいたという山崎監督は「ふたりが酔っ払っても本当に嬉しそうだったので、幸せな気持ちになりました」と笑顔で語った。
日本映画最大規模の473スクリーンで封切られた『ALWAYS 三丁目の夕日'64』。シリーズ最高傑作と呼び声が高い本作は、ハンカチ必携の感動作に仕上がった。吉岡は「震災の復興元年にこの映画をお届けできる意味を感じています」と最後に舞台挨拶を締めくくった。三丁目の人々がそれぞれに人生の新たな一歩を踏み出す本作では、本当の幸せとは何か?ということを改めて感じさせられる。【取材・文/山崎伸子】