不気味すぎる衝撃の未解決事件「カエル少年失踪殺人事件」って?
「事実は小説よりも奇なり」とよく言われるように、迷宮入りとなった実在の未解決事件の数々は人々の興味を惹きつけてやまず、幾度となくドラマや映画の題材として扱われてきたものだ。それは1990年代初頭に起きた「韓国3大未解決事件」と呼ばれる3つの事件も同様で、「華城連続殺人事件」「イ・ヒョンホ君誘拐殺人事件」の2つが、それぞれポン・ジュノ監督の『殺人の追憶』(04)、カン・ドンウォンが誘拐犯の声を演じた『あいつの声』(07)といった形で映画化されている。そして、そんな2作に続き3番目の未解決事件が映画化。その名も『カエル少年失踪殺人事件』が3月24日(土)から公開される。
映画のモデルになった事件が起きたのは1991年3月26日のこと。大韓民国大邱(テグ)の城西(ソンソ)国民学校に通っていた5人の小学生たちが一度に行方不明になってしまった。失踪が発覚した直後から警察や軍を動員して捜索活動が行われたが、結局手がかりは何もつかめず。そして事件発生から11年が経過した2002年9月、少年たちのものと思われる白骨死体が発見されたのだ。検視の結果、死因は転落などの事故や遭難によるものではなく、何者かによる他殺であることが判明したが、犯人が誰なのか未だ不明のままだという。
本作では、特ダネをスクープしようとするテレビプロデューサーや犯人像を分析する教授、必至に捜索を続ける刑事らがこの事件を追いかける中で、意外な人物に疑惑の目が向けられる姿がサスペンスフルに描かれる。どこか不穏な響きの「カエル少年」というのは、少年たちが最後に残した「カエルを捕まえにいく」という言葉が脚光を浴びて、つけられた通称のこと。韓国では当時、この謎多き事件が報道されるやいなや大騒ぎになり、「カエル少年」を題材にした歌まで作られたそうだ。
事件は2006年3月25日に既に控訴時効が成立しており、真犯人が捕まえられても法的処罰を受けることはない。だが、それでも犯人が見つからず、なぜ少年たちが殺されてしまったのかもわからないままというのは非常に不気味なものだ。果たして映画は事件の闇にいかなる光を照らすことができるのか。是非その目で確かめてみてほしい。【トライワークス】