ゲイリー・オールドマンらが『裏切りのサーカス』撮影中に撮影した写真展開催
元英国諜報員でスパイ小説の大家ジョン・ル・カレの傑作を、ゲイリー・オールドマン主演で映画化した『裏切りのサーカス』(4月21日公開)。本作には、トーマス・アルフレッドソン監督からの依頼を受け、舞台となる1970年代のロンドンを再現するために、ポール・スミスがクリエイティブ面でアドバイスを行なっている。
トーマス監督との幾度にもわたるミーティングの中で、ポール・スミスはこの映画の重要なムードやカラー、(スチル)カメラマンとしての視点などをアドバイス。オファーのきっかけは、ストックホルムでポール・スミスが行なった講演会に出席したトーマス監督が、ポール・スミスの物事に対する視点を面白いと感じ、興味を持ったことからだった。今回のオファーについて、ポール・スミスは「トーマスからのブリーフィングはとても簡単なもので、私の考え方を尊重してくれました。台本を読み、映画を取りまくムード、色、撮影方法など、色々なことへ思いを巡らせました。今までこのようなことは行ったことがなかったので、果たして自分が正しいことをしているのか全くわかりませんでした。しかし、トーマスが私のプレゼンテーションに満足してくれたことを非常に嬉しく思います」と心境を明かした。
ゲイリー・オールドマンは、過去の記録を遡り、証言を集め、容疑者を徐々に追い詰めていくスマイリーに扮している。強烈な存在感を放つ役柄に扮してきた彼が、初めて寡黙な男に挑戦。瞳の奥に宿る表現や口元の微かな動きだけで、初老の男を見事に演じている。本作はゲイリー・オールドマンの主演男優賞を含め本年度、第84回アカデミー賞3部門、英国アカデミー賞(BAFTA)では11部門ノミネートほか、世界の映画賞で10部門受賞、56ノミネートを果たし、英国アカデミー賞では最優秀イギリス映画賞と脚色賞の二冠を獲得している。
ポール・スミス 丸の内店では、本作の公開に合わせ、ゲイリー・オールドマンとフォトグラファーのジャック・イングリッシュが映画の撮影中にスチルカメラで撮影した写真を展示するイベントを開催。映画の撮影の合間にセットで撮られたモノクロ写真の中では、名優コリン・ファース、トム・ハーディ、ジョン・ハートらの映画の中の役とはまた違った一面を見ることができるという。本展は、ポール・スミス 丸の内店2階をギャラリースペースにし、4月14日(土)から5月13日(日)まで期間限定で開催される。【Movie Walker】