瑛太が辛かった一年を振り返り、窪塚洋介に感謝!「すごく救われました」
瑛太主演映画『モンスターズクラブ』(4月21日公開)のプレミア試写会が、2月23日にスペースFS汐留で開催され、瑛太、窪塚洋介、草刈麻有、KenKen、ピュ~ぴる、豊田利晃監督が登壇。デビュー作『青い春』(02)以来、豊田監督と組むのが4度目となる瑛太は、今回直々に豊田監督にラブコールをし、念願の豊田組、初の主演作を実現させた。瑛太は「一年、色々ありましたが、こうして本作をお届けできることを嬉しく思っています」と感謝の言葉を口にし、本作で築いた窪塚との友情についても熱く語った。
本作は、全米を震撼させた天才数学者“ユナボマー”にインスパイアされた爆弾魔の物語だ。極寒の山形県最上町の雪山で過酷なロケを敢行した。瑛太は撮影に入る前にセットで一泊したが、そこで大変な思いをしたという。「山小屋に一人でいたら、本当にP(劇中でピュ~ぴるが扮する謎の人物)が現れたんです。それは監督に指示された助監督さんで。本当にひどい監督だなと。寒いし、怖いし、一切寝られなかったです」。豊田監督は「去年で一番笑いました。中から瑛太の『オオーッ!!』って声が聞こえてきて」といたずらっぽく笑いながら語った。
本作で初めて豊田組に参加した窪塚は、「ユナボマーで、豊田監督で、となったら、やるしかないと思った。5分のピュ~ぴるさんのサンプルの映像もすごかったし。僕が一生このまま役者をやってて、こんなセリフ言えるチャンスはないなと思えるようなセリフもありました」と語った。草刈も「話を聞いた瞬間、(留学先から)速攻帰ろうと思いました」とコメントすると、映画初出演のKenKenも「素晴らしい映画に出演できた」と感激の様子。ピュ~ぴるも「普段、一人でものを作ってるけど、大勢で監督の頭にあるものを具現化する中に自分も入るってのは初めての経験でした」と喜びを語った。
最後に、瑛太は本作で共演した窪塚への感謝の思いを口にした。「撮影中、辛いこともあったんですが、窪塚さんには全部聞いてほしいなと思って、死生観についてとか、色々と話しました。すごく窪塚さんに救われました」と語ると、窪塚も「瑛太は主演としてすごく凛としてた。俺だったらできないなと思ったけど、瑛太は胸を張ってずっと居続けた。それはやっぱり瑛太のすごさ。ありがたかったと思ったのは俺の方やで」と、互いにリスペクトの念を口にし合った。信頼の厚い豊田組で、研ぎ澄まされた演技を見せる瑛太と、彼に呼応してそれぞれに異彩を放つ共演陣。現実の爆弾魔のエピソードに基づいた本作は、見る者に力強いメッセージを投げかける。【取材・文/山崎伸子】