第84回アカデミー賞の見所は主演男優賞&女優賞! ジャンVSジョージ、ヴィオラVSメリル

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第84回アカデミー賞の見所は主演男優賞&女優賞! ジャンVSジョージ、ヴィオラVSメリル

現地時間2月26日(日)に行われるアカデミー賞授賞式を目前にして、goldderby.comが最後の受賞予測を発表! USAトゥディ、Usウィークリー誌、LAタイムス、Yahoo、米テレビFOXニュースなどのアカデミー賞評論家30人とエディター8人、一般投票の最終結果を発表した。

その結果、一般投票では少々票にばらつきがあるものの、批評家やエディターの間で満場一致だったのは、作品賞(『アーティスト』)、助演男優賞(クリストファー・プラマー『人生はビギナーズ』)、助演女優賞(オクタヴィア・スペンサー『ヘルプ 心がつなぐストーリー』)だった。また監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス『アーティスト』)、外国語映画賞(『別離』)、長編アニメ映画賞(『ランゴ』)、脚本賞(『ミッドナイト・イン・パリ』)、脚色賞(『ファミリー・ツリー』)も、若干の票割れはあるものの、大多数を獲得しており、受賞はほぼ確実と言われている。

そんな中で、最後までふたを開けてみないとわからないのが、主演男優賞と主演女優賞だ。主演男優賞は『アーティスト』のジャン・デュジャルダンが圧倒的な強さを見せているものの、フランス人俳優としては4人目のノミネートで、過去に受賞者がいないことや、『ライフ・イズ・ビューティフル』(97)のイタリア人俳優ロベルト・ベニーニ以降、英語が母国語でない外国人の受賞者がいないという、極めて不利な立場に立たされている。一方で、『ファミリー・ツリー』のジョージ・クルーニーは、業界全般そしてアカデミー会員の中での人気と信望が厚い。ジャンの実力は認めながらも、最後までジョージを強く押す勢力も根強く残っていることから、最後まで状況が読めない展開となっている。

主演女優賞に関しては、つい一週間前までは『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のメリル・ストリープが有力視されていたにもかかわらず、現在は『ヘルプ 心がつなぐストーリー』のヴィオラ・デイヴィスが優位に立っている。『ヘルプ 心がつなぐストーリー』は作品賞にノミネートされた9本の映画の中で、唯一興行成績が1億ドルを突破した作品であり、一方の『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の評判は今一つで、作品賞にもノミネートされていないという状況も背景にあるようだ。しかし、圧倒的な実力と実績を誇るメリルへの信望は厚く、まだヴィオラは頭一つ抜きん出た状態でしかないことから、こちらは主演男優賞よりも予測不能であり、各部門の中で最も受賞予測が難しいカテゴリーとなっている。

もし、ジョージとメリルが受賞すればどんでん返し、もしフランス人のジャンとアフリカ系アメリカ人のヴィオラが受賞すれば、主演男優賞はフランス人俳優初の快挙となり、主演女優賞はアフリカ系アメリカ人が主演女優と助演女優(オクタヴィアもアフリカ系アメリカ人)を同時に受賞するという、どちらも歴史を塗り替える瞬間になるわけで、いずれにせよ今年のクライマックスは、主演男優賞と主演女優賞が鍵を握っていると言えそうだ。【NY在住/JUNKO】

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