香港のノワールシネマ『強奪のトライアングル』など3作品が一挙公開!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
香港のノワールシネマ『強奪のトライアングル』など3作品が一挙公開!

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香港のノワールシネマ『強奪のトライアングル』など3作品が一挙公開!

8月11日(土)より「3つの刺激・感 ニュー香港ノワール・フェス」と題し、『強奪のトライアングル』『コンシェンス 裏切りの炎』『やがて哀しき復讐者』の3作品が一挙公開される。

『ビーストストーカー 証人』(12)、『密告・者』(11)と刑事たちの陰と陽の心情を描くダンテ・ラム監督が仕掛ける、迫真の警察アクションノワール『コンシェンス 裏切りの炎』。妻を殺され、失意の中、犯人を追っているマン警部は、娼婦が惨殺された事件現場で、事故死した部下の携帯を盗んだ犯人を追いかけている本部のエリート刑事ケイと出会い、ふたりは協力して娼婦殺害の容疑者を捕まえる。この娼婦殺害事件が、数日前に起こった警察官拳銃強奪事件と関わりを見せ始めたことで銃密売グループを追うが、取引現場のレストランで銃撃戦となり、多くの刑事が死傷。警察の動きが犯人側に漏れていると感じたマンは、いつも偶然に事件現場に現れるケイのことを不審に思う。

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』(10)などのジョニー・トーが製作を務める『やがて哀しき復讐者』では、誘拐という犯罪に“因果応報”と“親子の愛”いう奥深いテーマを描き出す。悪徳不動産会社の社長ウォンの愛娘デイジーが誘拐され、遺体で発見された。ウォンは薬中毒で反抗的な娘の自作自演だと決めつけ、警察に通報することもしなかった。その結果、身代金を奪われたうえに、愛娘も失うという最悪の結末を招いてしまったのだ。ウォンは犯人への復讐を誓い、自分の忠実な部下でボディガードのイウと共に、独自に犯人を探し始める。

香港映画界が世界に誇る巨匠ツイ・ハーク監督、リンゴ・ラム監督、ジョニー・トー監督の3人が、独自のルールのもと、それぞれバトンリレー形式で各30分を撮影し、一本につなげて完成させたクライムサスペンス『強奪のトライアングル』。金に困っているタクシー運転手、エンジニア、古物商の3人の男たちは、嵐の晩、酒場で風変わりな謎の男から一枚の金貨と名刺を受け取った。3人は名刺にあったURLから、立法局の地下に唐代の財宝が眠っていることを知り、掘り起こしたが、エンジニアの妻と関係を持っている悪徳刑事や、タクシー運転手の借金を取り立てるやくざたちをも巻き込み、財宝の奪い合いになっていく。

リレー形式で撮影を行うという斬新な企画の発案者はツイ・ハーク監督だったといい、「すぐにリンゴ・ラム監督、ジョニー・トー監督に電話しました。僕が3分の1を最初に撮って、問題を残してふたりに応えてもらおうと思いました。台本もありませんでした。とにかくリンゴ・ラム監督に難問を残そう、残そう、と思ったんです。リンゴ・ラム監督もジョニー・トー監督に難問を残そう、残そうとしたと思います(笑)」と明かした。そのバトンを受け取ったリンゴ・ラム監督は、「難問は一切ありませんでした。むしろ解決策を与えてくれました。映画は物語と登場人物があれば良いのです。ツイ・ハーク監督はしっかりとしたそれらを作ってくれました」と振り返る。ラストの部分を担当したジョニー・トー監督は「人物もストーリーもそろっているので、後は好きに結末を決めれば良かった。むしろやりやすかったです」と語った。【Movie Walker】

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