『インファナル・アフェア』公開10周年!ゲームソフト発売に先駆けエディソン・チャンらが登壇

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『インファナル・アフェア』公開10周年!ゲームソフト発売に先駆けエディソン・チャンらが登壇

6月29日から開催されている第11回ニューヨーク・アジア映画祭で、ゲームソフト「Sleeping Dogs」(日本では9月27日に「スリーピングドッグス」として発売)の8月14日(火)全米発売に先駆け、ゲームのキャスト、ウィル・ユン・リーとエディソン・チャン、スタッフらが登壇した。また同ゲームの原点であり、公開10周年を迎えた『インファナル・アフェア』(02)と『インファナル・アフェア 無間序曲』(03)が上映された。

香港の闇社会を描いた『インファナル・アフェア』は、“香港の『ゴッドファーザー』”とも言われ、各賞を総なめにしたハードアクションドラマの最高傑作。潜入捜査官としてマフィアに入り込むチェン(トニー・レオン)と、そのマフィアから警察に潜入するラウ(アンディ・ラウ)の織り成すドラマは世界的に高い評価を得ることなり、2006年にはマーティン・スコセッシ監督がリメイク版『ディパーテッド』(07)で第79回アカデミー作品賞など各賞を受賞した。

「Sleeping Dogs」で主役の潜入捜査官ウェイ・シェンを演じるのは、『007 ダイ・アナザー・デイ』(02)で悪役の北朝鮮軍将校ムーン大佐役を演じたウィル・ユン。2002年にはピープル誌が選んだ最も美しい50人の1人に選ばれ、また2007年には同誌の、実存するセクシーな男性の15人の1人に選ばれている。今後はコリン・ファレル主演『トータル・リコール』(全米8月3日、日本8月10日公開)や、ヒュー・ジャックマン主演『The Wolverine』(全米2013年7月26日、日本2013年公開予定)で、ヒューと刃を交える強敵シルバー・サムライにも抜擢されるなど、今、ハリウッドで最も活躍している韓国系アメリカ人俳優だ。ウェイの宿敵ジャッキー・マを演じるのは、『インファナル・アフェア』で若かりし頃のラウ役で出演したカナダ生まれのエディソン・チャン。2008年にわいせつ写真流出事件で香港映画界を去ることになるが、その後も香港映画、そしてカナダ生まれというメリットを生かし、ハリウッド映画『ダーク・ナイト』(08)などにも出演している。

製作期間約4年半という同ゲームは、香港映画のゲーム版と言わしめるだけあって、「ストーリー性があり、かつ過激な格闘技、銃撃戦、カーチェイスありのアクションシーンが満載。ゲームとしては珍しく、実際にスタッフが香港の街をかなり細部にわたってリサーチし、それを再現したしたことでゲーム以上のリアリティが生まれた」とウィル・ユン・リー、エディソン・チャン、そしてスタッフは自信を見せた。

上映後のQ&Aセッションで登壇したエディソンは、「『インファナル・アフェア』の一部のようで、撮影当時のことが色々とよみがえってきた。今回のゲームは母国語でできたのはある意味楽だったけど、重いヘルメットを被ってのアクションシーンは映画と違って大変だった。でも顔の表情といい、顔の骨格までリアル。街の様子もリアルで、ゲームのようでゲームじゃないし、何もかもが今までにない経験だった」と、これまでにないゲームであることを強調した。

主役を演じたウィル・ユンも、「ゲームの製作は映画と違って相手がいないから、つばが飛びあうこともないけど、孤独なこともあった。もちろん映画より楽なこともあったし、アメリカの映画では英語のセリフが5つくらいもらえれば上等だけど、これだけ長いセリフを英語で話すことができたのは、すごく良かったよ」と、製作当時を振り返って嬉しそうに語った。

多くのファンが発売を待ち望んでいる同ゲームは、7月12日から15日まで、サンディエゴで開催されたコミコンインターナショナルでプレースルー映像が公開され、大盛況だった。ニューヨークの会場には、セクシーなエディソンやウィル・ユンを一目見ようと女性ファンも集まったが、思いのほか男性客が多く詰めかけ、エディソンやウィル・ユンにサインを求めるなど、ゲーム発売記念にちなんだイベントらしく男臭い雰囲気も漂っていた。超過激なアクションシーンと、敵対するふたりが織り成す人間ドラマ。今までにないゲームに期待したい。【取材・文 NY在住/JUNKO】

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