高倉健、ビートたけしのコメントに「全部、タケちゃんの作り話」と駄目出し!

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高倉健、ビートたけしのコメントに「全部、タケちゃんの作り話」と駄目出し!

高倉健主演の映画『あなたへ』(8月25日公開)の完成披露試写会が、8月21日に東京国際フォーラムで開催。高倉健、田中裕子、 草なぎ剛、綾瀬はるか、長塚京三、ビートたけし、降旗康男監督が登壇。『単騎、千里を走る。』(06)以来、6年ぶりの映画出演となった高倉は「健さーん!」という黄色い声援を浴びながら「お暑い中を、こんなに大勢。感動してます」と、集まった3000人の客に笑顔で挨拶をした。

本作は、刑務所の指導技官を務める男(高倉健)が、亡き妻(田中裕子)の思い出をたどりながら、色々な人々と触れ合っていくロードムービーだ。高倉は「とっても緊張してます。一生懸命やりました」と語り、「自分は主演ですが、降旗監督がどういうメッセージを込めたのか、やっと最近わかってきたという情けない俳優です」と苦笑いしながら言葉を紡ぐ。本作で妻役を演じ、『夜叉』(85)や『ホタル』(01)などでも相手役を務めた田中は「今度もまたまた緊張の連続でした。夫婦の何でもないやりとりを出すのが難しくて。でも、貴重な時間を一緒に過ごさせていただきました」と語った。

ビートたけしは、『夜叉』以来、26年ぶりに高倉と共演した。「健さんは『夜叉』の時、差し入れを持ってきてくれたんですが、寒い中、健さんがストーブに当たらないから、誰も当たれなくなっちゃう。寒いし、お願いですから帰ってくれませんか?と思いました(笑)。また、健さんは映画の現場で椅子に座らないって以前に言ったら、『あんたのおかげで俺は椅子に座れなくなった』って言われて(苦笑)。それくらい現場に気を遣う方です」。それを聞いた高倉は、「訂正します。全部、タケちゃんの作り話です」と照れながらコメント。

また、高倉との初共演組は、それぞれが興奮している様子だった。草なぎは「健さんの横にいるだけで、僕も役者にならせてくれたなと。お芝居はほとんどしてないです」と答えると、綾瀬も「すごく気さくにたくさん話しかけてくださった」と言い、長塚も「本当に初心に帰ったつもりで頑張らせていただきました」と、それぞれが思いを語った。

メガホンを取ったのは、高倉健と『鉄道員 ぽっぽや』(99)など、数多くの名作を手がけた降旗康男監督。「健さんは僕のアイドルでした。また是非アイドル映画を撮りたいので、よろしくお願いします」と、監督が頭を下げる姿が何とも印象的だった。

本作は、現地時間8月23日(木)からカナダで開催される第36回モントリオール世界映画祭のワールドコンペティション部門に正式出品される。高倉は『鉄道員 ぽっぽや』で日本人俳優として初めて同映画祭で主演男優賞を獲得しているだけに、熱い視線が向けられている。【取材・文/山崎伸子】

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