東方神起チャンミンが日本で映画初出演「一生懸命頑張ったので後悔はない!」と笑顔
日本推理サスペンス大賞受賞の高村薫のデビュー作を映画化した『黄金を抱いて翔べ』(11月3日公開)の完成披露試写会が10月15日、丸の内ピカデリーで開催され、妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、東方神起のチャンミン、西田敏行、そして井筒和幸監督が登壇。妻夫木は「格好良い映画ができました。6人の男の生き様を感じてください」と、その手応えを語った。
本作は大阪を舞台に、金塊強奪計画の下、集まった6人の男たちの姿を骨太に描いたエンタテインメント大作。息もつかせぬ展開と共に、心に闇を抱えた男たちが見せる熱く切ない人間ドラマが胸に迫る。『ヒーローショー』以来、2年ぶりとなる新作に挑んだ井筒監督は「20数年前に原作を読んだ時に、僕の力量では不可能だと思った。映画にしたら面白いだろうなと、ずっと思っていたんです。20年経って、僕が撮ることができて感謝している。僕の映画はこんなでかい劇場でかかることは初めてなんですよ。ちょっと腰が揺れています」と喜びを語った。
井筒監督とは初タッグとなった妻夫木がこう語った。「毎日が刺激的でした。厳しい監督だとは聞いていたので、びびっていたところもあったんですが、一つ、一つ、細かい部分までこだわって、妥協のない姿を見ていると、映画ってそんなに簡単に作れるものじゃないんだなって身に染みて感じたし、毎日新しい気持ちで取り組むことができました。期待以上のものができたと感じています」と、充実した撮影を振り返った。
東方神起のチャンミンは本作が日本映画初出演となった。「撮影をしていた時は、東方神起のライブもあったので、同時にやらなければいけなかった。ライブの時は自分自身が輝いていると、自分に自信ができるんですけど、映画の現場に来ると、モモというキャラクターも静かなキャラだったので、演技もどうすれば良いか心配でした」と日本語で苦労を語った。続けて「一生懸命、自分なりに頑張ったので後悔はないです」と笑顔で話すと、会場から大歓声が沸き起こった。
そんなチャンミンをニコニコと隣で見守っていたのがベテランの西田だ。「チャンミンさんを見ていたんだけど、完璧な顔だね!私も60代のイケメンです!」とおどけて、会場の笑いを誘った。そして、久々の井筒組の感想を、「井筒監督は映画を作っている時に本当に幸せそうな顔をする。ものを作っているという実感が一人、一人沸く現場なんです。日本を代表する映画監督の一人だと思っています」と語り、「『パッチギ!』ではロケンロールが聞こえました。『ゲロッパ!』ではソウルミュージックが聞こえました。今度はジャズが聞こえるんです」と、本作を熱くアピールした。
妻夫木も「監督がジャパンノワールができたと仰っていた。今までに見たことがない日本映画ができました」と胸を張る『黄金を抱いて翔べ』。色気と個性たっぷりの男たちが魅せるドラマは見ごたえ十分。公開を楽しみに待ちたい。【取材・文/成田おり枝】