これぞ悪夢の具現化!?鬼才デヴィッド・リンチのアート作品が集結
『イレイザーヘッド』(77)や『エレファント・マン』(80)などの作品によって、カルト映画の第一人者として知られているデヴィッド・リンチ監督。多くの人は彼のことを“映像作家の巨匠”として認知していることだろう。そんな彼の絵画や写真作品を集めた大規模企画展「デヴィッド・リンチ展 暴力と静寂に棲むカオス」が11月10日(土)よりラフォーレミュージアム原宿で開催される。
映画界では既に不動の地位を獲得している彼だが、実は美術界においても高く評価されているのをご存知だろうか?そもそも、幼少期から画家を目指していたリンチは、美術学校で自身の表現活動をスタート。フランスやドイツでは大型の個展を開催しており、批評家からも高い評価を得ている。2010年には、その創作活動の業績が称えられ、現代美術の最高峰に位置づけられている賞「Goslar Kaiserring award for 2010」を受賞するほどだ。リンチにとってのアート作品の制作は、映画の製作と同列にある表現活動といえるのだ。
今回の企画展で展示されるのは、絵画32点、ドローイング9点、写真34点に及ぶアート作品の他、実験的な短編映画5本も含む計80点。そのどれもが、リンチの深層心理をそのまま取り出してきたかのような衝撃作ばかりだ。絵画作品の展示スペースと仮設のシアターを入れ子構造に組み入れるという迷宮のような構成となっている。展示される作品のほとんどが日本初公開であり、まとめて見ることのできる機会は非常に貴重なので、ファンは絶対に見逃さないでほしい。
近年は自身がヴォーカル、プロデュース、作曲を務めたCDアルバム「Crazy Clown Time」を発表するなど音楽界にも進出し、さらに新作映画も準備中とのこと。尽きることのない巨匠のイメージの源泉に触れてみてはいかがだろうか。【トライワークス】
会場:ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
会期:11月10日(土)~12月2日(日)
時間:11:00~20:00(最終日は~18:00)
入場料:一般800円、学生600円※小学生以下及びラフォーレカード会員は無料